※この記事はリハビリテーションの専門家である、理学療法士2名の思考と考えを交えて紹介しています。
内容は絶対ではありませんが、国家資格を取得しており。
学んできた経験があります。
ですので、信憑性や信頼性は間違いない部分もあります。
しかし、個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。
共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して頂けたら嬉しいです。
ですので、この記事の内容が絶対正しい。
とは思わずに、リハビリテーションの専門家の意見や見解である。
というように捉えてほしいと思います。
この記事があなたの参考になれば嬉しいです。
是非、宜しくお願いいたします。


こんにちは。
Mamotte運営者で理学療法士の平林です。
今回は、糖尿病と治療について話したいと思います。
糖尿病は、1型と2型があるのは、他の記事で説明しております。
今回は、この2型中心にはなりますが。
糖尿病の治療として。
- どうすれば糖尿病を改善できるのか?
- どうすれば糖尿病を悪化させないで済むか?
- 糖尿病を予防できるのか?
といった事を中心に話していきます。
糖尿病になってしまう本質を理解できれば、糖尿病を改善させる事はできるでしょう。
さらに、予防や進行の防止も可能だと思うのです。
今回の内容を理解して、実践していただくだけで、糖尿病に負けない知識を得られるでしょう。
是非、最後まで読んでほしいと思います。
では、本日もよろしくお願いいたします。
目次
1 糖尿病の治療方法を紹介する
ここでは、3つの基本的な糖尿病の治療について紹介していきます。
一般的に言われている知識なので、基本になるので。
覚えておくといいでしょう。
1-1 食事療法
生活習慣病と言われるように、食事習慣もその要因となります。
食事のコントロールを行う治療方法を食事療法といいます。
【栄養のバランスを良くする】
主食 |
ごはん、パン、麺類など。炭水化物はエネルギー源となります。 |
主菜 |
魚類、肉類、卵、大豆製品など。 タンパク質は筋肉や臓器などを作る栄養素となります。 また脂質はエネルギー源、ホルモンや細胞の原料となります。 |
副菜 |
野菜、キノコ類、海藻、果物、乳製品など。 ビタミン、ミネラルなどは体の働きを保つのに必要となります。 |
【必要なエネルギー量をとる(食べすぎない)】
1日に必要なエネルギー量 |
1日の適正エネルギー量(kcal)=標準体重(kg)×活動量 |
ここで、標準体重と身体活動量とは
標準体重 |
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22 (例) 身長170cmの場合 1.7×1.7×22=63.58(㎏) |
身体活動量 |
軽い(デスクワークなど) |
25~30(kcal /kg 標準体重) |
普通(立ち仕事など) |
30~35(kcal /kg 標準体重) |
|
重い(力仕事など) |
35~ (kcal /kg 標準体重) |
例)身長170cm で力仕事の人の場合の適切なエネルギー量
標準体重×身体活動量=63.58×35≒2,225(kcal)~
- 規則正しく食べる
- 寝る前に食べない
- よく噛んで食べる
- 急いで食べない
ゆっくり食べることで、満腹感が得られ、食べ過ぎ、急激な血糖値の上昇を防ぐことができます。
また、寝る前の食事はエネルギーが有効に使用されず、蓄積される(肥満の原因)ので注意しましょう。
欠食(朝食を食べないなど)し、まとめて食べると急激な血糖値の上昇が起こりますので、3食以上に分けて規則的に食べるようにすることも大切です。
1-2 運動療法
血液中の糖分(グルコース)はインスリンによって細胞の中に取り込まれますが、運動不足になるとこの働きが弱くなります(インスリン抵抗性)。
適切な運動を行うことで、インスリンの働きを良くすることができます。
有酸素運動や筋力トレーニングなどが有効とされています。
1日20分以上毎日行うことが理想的ですが、1日おきでも効果を維持することができます。
- 大股でのウォーキング
- ラジオ体操
- かかとの上げ下ろし(立位)
- スクワット
など有酸素運動と筋力を向上する運動を組み合わせて行うと良いでしょう。
無理に負荷を高める必要はありません。
少しきつい程度で毎日でも続けられる程度の運動を行います。
1-3 薬物療法
薬を使って、血糖値をコントロールする場合もあります。
経口薬では主にインスリンの分泌を増やす薬、インスリンの作用を改善する薬、炭水化物の分解を抑える(小腸からの糖の吸収を遅くする)薬、糖を排泄する薬などがあります。
●インスリンの分泌を促す薬には、スルホニル尿素薬(SU薬)や速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)、DPP-4阻害薬などがあります。
●インスリンの作用を改善する薬には、ビグアナイド薬、チアゾリジン薬などがあります。
●糖の吸収や排泄を調整する薬には、α‐グルコシダーゼ阻害薬、SGLT2阻害薬などがあります。
またこれらを配合した配合薬もあります。
注射薬にはインスリン分泌を促す薬とインスリン製剤の2種類があって、1型糖尿病のようにインスリン分泌の障害がある場合は、インスリン製剤の注射が必要となります。
2型糖尿病においても経口薬でのコントロールができない場合は注射によるコントロールが必要となります。
2 そもそもなんで糖尿病になるのか?糖尿病ってなに?
そもそも、なんで糖尿病になるのでしょうか?
糖尿病ってなんでしょうか?
その正体について解説します。
2-1 なんで糖尿病になるの?
糖尿病の原因として大きく分けて2つあります。
糖尿病の原因 |
|
インスリンの分泌不足 |
インスリンは膵臓で作られます。 膵臓の機能低下が生じると、このインスリンの分泌が不十分になることがあります。→1型糖尿病など |
インスリン抵抗性増加 |
インスリンの量は十分ですが、その働きがうまく発揮できない状態です。 このようにインスリンの働きに抵抗するという意味からインスリン抵抗性と呼ばれます。 運動不足や食生活の乱れが原因となることがあります。→2型糖尿病 |
以上の事から、糖尿病は作られてしまう。と言えます。
なので、糖尿病にならない為にも意識して欲しいと思います。
2-2 糖尿病ってなに?
インスリンの分泌不足やインスリン抵抗性が原因となり血中の糖分(グルコース)の濃度が一定の範囲に収まらなくなった状態(血糖値の上昇)を糖尿病といいます。
※空腹時の血糖値126㎎/dl以上など。
つまり、
血液の糖分が過剰になりすぎてしまい、血糖値が異常なくらい上昇してしまった状態を糖尿病と言うのです。
で、インスリンはこの血液の糖分を分解して、コントロールする役割があります。
そのインスリンが分泌されない事によって、血糖のコントロールができない。
という事が言えるのです。
インスリンを産生する膵臓の細胞が破壊される(自己免疫疾患)、1型糖尿病と。
それ以外のインスリン抵抗性による2型糖尿病に分かれます。
症状としては、
- 口喝(のどが渇く)
- 頻尿(尿の回数が増える)
- 体重減少
- 易疲労性(疲れやすい)
などがあります。
3 血糖コントロールが糖尿病を治す為のポイントになる!!
血糖値が高い状態が続くと合併症を発症する危険が高くなります。
- 網膜症 もうまくしょう
- 腎症 じんしょう
- 神経障害 しんけいしょうがい
- 脳梗塞 のうこうそく
- 心筋梗塞 しんきんこうそく
- 末梢動脈疾患(壊疽など)等 まっしょうどうみゃくしっかん
重篤な病気を起こす原因となります。
これらを防ぐためには血糖コントロールが重要となります。
運動療法や食事療法を基本として、不十分な場合は薬物療法を併用しながら血糖をコントロールします。
糖尿病の体質自体が根本的に変わるわけではないので、対策をしなければまた症状が出てしまいます。
完全に治ったとは言えないかもしれませんが、血糖をコントロールすることで正常な状態と同じ状態(治った状態)にすることができます。
4 よく聞くインスリンってなに?
膵臓のランゲルハンス島(β細胞)から分泌されるホルモンです。
膵臓は、ランゲルハンス島という名前で言われており、AとBという部位に分かれています。
この二つの部位の作用によって、インスリンが分泌されている。
と思っていいでしょう。(細かい医学的な知識は取り除きます)
分子量5800、A鎖21個のアミノ酸)+B鎖(30個のアミノ酸)からなります。
インスリンの作用 |
|
グルコース輸送 |
筋や脂肪細胞でのグルコースの取り込みを促進する |
糖代謝 |
グリコーゲン合成、解糖促進、糖新生抑制 |
脂質代謝 |
脂肪合成促進、分解抑制 |
成長促進 |
蛋白質合成促進、分解抑制 |
で、インスリンが分泌されて、作用することで、血中のグルコースを骨格筋細胞などの中に取り込みます。
このように血中の糖が細胞内などに取り込まれることで、血糖値が下がる。という仕組みです。
では逆に、インスリンが作用しないと糖が細胞内に取り込まれないために、血中の糖が増え血糖値が上がることとなります。
という事で、糖尿病はインスリンが分泌されるか、どうか?
が重要になってくるのです。
5 糖尿病にならないために必要な事~
糖尿病にはその発症リスクを高める因子がいくつか存在します。
それらの因子に注意しましょう。
糖尿病の危険因子 |
|
年齢 |
1歳年を取るごとに2%上昇 |
肥満指数 |
BMIが1㎏/㎡増加するごとに17%上昇 |
家族歴 |
家族に糖尿病の人がいると、男性2.0倍、女性2.7倍上昇 |
高血圧 |
高血圧があると男性1.3倍、女性1.8倍上昇 |
喫煙 |
1日20本以上で男性1.4倍、女性3.0倍上昇 |
飲酒 |
1日1合以上で男性1.3倍上昇 |
危険因子だけでなく、運動や食事管理も重要となります。
総合すると
糖尿病の予防 |
|
特に、運動と食事、減量(適正体重へ)は効果的であることがわかっています。
とは言っても、これらも確実で絶対。
というわけではありません。
上記当てはまるものがあっても、糖尿病にならない人も沢山います。
参考という形でとらえてください。

※ 理学療法士 イワモトの考え・意見 ※
糖尿病が怖いのはその合併症です。
糖尿病が原因で下肢の切断や脳血管障害になられた方を多く経験しています。
ややえぐい話となりますが、体の一部が真っ黒な炭のようになり朽ち落ちていく様は見るに堪えないものです。
脳梗塞などの脳血管障害を発症した場合も、血管がすでにボロボロになっているため、2度、3度と梗塞を繰り返す場合もあります。
糖尿病は初期には強い症状が自覚できず、実感が乏しいことが二次的な病気を引き起こす原因となります。
知らない間に血管は高血糖による攻撃を受け機能が低下していきます(これには症状がなく気付くことができません)。
皆様にはこのような状態になってほしくありませんから、日ごろから血糖値には注意しておいてください。
定期的な健康診断が有効になります。
早めに対策すれば重篤な合併症を防ぐことができます。
6 まとめ
今回は、糖尿病の治療法についてお伝えしました。
糖尿病は1型を除いて生活習慣病と呼ばれており、生活習慣が原因で起こることが多い病気です。
糖尿病は血糖コントロールを行うことが重要です。
コントロールを行わず高血糖の状態が続くと重篤な合併症を発症することがあります。
食事・運動などの習慣を取り入れ、また必要な場合は薬物療法を取り入れることで血糖のコントロールが可能となります。
日ごろから対策を行い予防することが大切です。
また、定期的な検査を受けることで糖尿病の早期発見が可能となります。
早期に発見し対策を行うことで合併症のリスクを下げることができます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆様のご健康をお祈りいたします。
参考:長崎大学原爆後障害医療研究所 細胞機能解析部門 分子医学研究分野 講義資料
執筆:mamotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:mamotte運営者 理学療法士 平林

※ 編集を終えて:最後に ※
いかがでしたでしょうか?
糖尿病の治療について、大まかに理解できたでしょうか?
今回、紹介している内容も一般的な事であり、理解しておく方が良い事ばかりです。
頭の片隅にでも入れておいてほしいと思います。
で、私個人的には、糖尿病も食事を変えるだけで、良くなっていくのではないかなぁ。と思っています。
というのも、人間は、お腹も減っていないのに、3食たべている人が多いと思うのです。
- 朝に食べないと力がつかないから、朝ご飯をたべる。だとか
- 朝ごはんを食べないと頭がさえない。だとか
- お昼に食べないと、午後動けない。だとか
朝・昼・夜というように、3食食べるのが当たり前で当然になっている部分があると思います。
しかし、これってそうでしょうか?
ホントに朝食べないと元気でないの?力がでないの?頭がさえないの?
と思う訳です。だって、朝食べなくても、元気な時ってありませんか?
朝ごはん食べなくても、頭がさえている時ってありませんか?
きっとありますよね。いや、考えるとあると思うのです。
ということは、朝ご飯をたべなくても、問題はない。場合もある。
と思うのです。(あ、長くなってしまうので、ここらへんで終わりにしますが。)
なので、断食ではありませんが、ファスティングのように1日の中で食べない時間を作ると
胃も膵臓も腸も休ませることができて血糖値もあがらずに、糖尿病のリスクも下げる事ができるのではないでしょうか?
と思う訳です。このような思考も少しはありではないでしょうか。
少しだけ参考にしてもらえたら嬉しいです。
では、本日も最後までありがとうございました。
次の記事もよろしくお願いいたします。


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