※この記事はリハビリテーションの専門家である、理学療法士2名の思考と考えを交えて紹介しています。
内容は絶対ではありませんが、国家資格を取得しており。
学んできた経験があります。
ですので、信憑性や信頼性は間違いない部分もあります。
しかし、個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。
共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して頂けたら嬉しいです。
ですので、この記事の内容が絶対正しい。
とは思わずに、リハビリテーションの専門家の意見や見解である。
というように捉えてほしいと思います。
この記事があなたの参考になれば嬉しいです。
是非、宜しくお願いいたします。


こんにちは。
mamotte運営者で理学療法士の平林です。
今回は、骨折の症状をテーにして紹介していきます。
骨折にもどのように折れるのか?という種類があり。
さらに、症状も様々で、骨折した部位によって、治療日数も変わってきます。
骨折、一つとっても対処が違ってくるのです。
適切な対処をしないと、悪化につながってしまう可能性もあります。
という中で今回は、
- 骨折の症状はなにがあるのか?
- 骨折の種類を知っておくほうが良い
- もしかしたら、骨折かも?応急処置について
- 合併症にはどんなものがあるのか?
- 骨折を予防しよう!日常生活でできる事はなにか?
といった、5つのテーマを含めて紹介していきます。
この記事を読めば、
といった、3点があります。 |
最後までよんで、役立て欲しいと思います。
それでは、本日もよろしくお願いいたします。
目次
1 骨折の症状にはなにがあるのか?
主に、5つの症状が言われているので、それを紹介したいと思います。
骨折の主な症状 |
|
疼痛(痛み) |
多くの場合、骨折部位に痛みを生じます。 骨がもろくなっている場合などでは、強い痛みを伴わないこともあります。 |
変形 |
骨が完全に折れて、転位(ずれている)がある場合、外見上変形が確認できる場合があります。 ひびなど軽度の骨折の場合、変形はありません。 |
異常な可動性 |
関節が通常動かない方向に動いたり、骨の途中で折れ曲がったりするなど異常な動きが確認できる場合があります。 |
腫脹(はれている) |
骨折時に血管が損傷し、出血することで腫れが起こることがあります。 腫れが確認できない場合もあります。 |
機能障害 |
骨折後に体重が支えられない(立てない)など機能的な障害を起こすことがあります。 |
転倒や転落など大きな力が加わったことで起こる骨折が多いですが、中には大きな力が加わることなく骨折することもあります。
症状の出方は様々で、痛みはあるけれどもその他の症状が出ないこともあります。
異常な痛みを感じるときは,一度整形外科の診察を受けることをお勧めします。
2 骨折の種類を知っておくほうが良い
では、骨折の種類について話していきます。
【開放性骨折(かいほうせいこっせつ)】
骨折を生じたときに、骨折端が皮膚を破って露出したものを開放性の骨折と呼びます。
骨折部位から骨が少しでも見えてしまう事ですね。
医学的には、複雑骨折と呼ばれることもありますが、イメージ的に誤解を招く表現のため、あまり使用されることはありません。
複雑に(ばらばら、粉々になるなど)折れたものは粉砕骨折といいます。
皮膚を破るため、出血や感染の原因となり、出血性ショックや骨髄炎を起こして死に至る場合もあります。
早急な処置が必要な状態と言えます。
【閉鎖性骨折(へいさせいこっせつ)】
開放性ではない、骨折端が皮膚を破らない骨折を閉鎖性骨折といいます。
閉鎖性だから安全というわけではありません。
骨転位のない場合は危険性が低いですが、骨転位が生じている場合は骨折部位近くの動脈を損傷したりします。
骨髄の脂肪が血液循環に入り込んで肺塞栓や脳塞栓を起こしたりすることがあります(全骨折の1~2%)。
骨転位とは、関節が外れた状態の事をいいます。
正常な位置にあった骨が、骨折によって、ずれてしまう事で、その周りの組織を損傷してしまう可能性もあるでしょう。
ということです。
【疲労骨折(ひろうこっせつ)】
骨折は大きな力がかかった時にだけ起こるわけではありません。
小さな力が繰り返しかかることで起こる場合もあり、このような骨折を疲労骨折と呼びます。
若い子やスポーツなどで起こることが多いでしょう。
3 もしかしたら、骨折かも?応急処置について
骨に大きな力が加わって、関節に異常な可動性や変形が見られた場合は骨折と判断してよいでしょう。
また、
このような症状がなく、一見打撲のような感じであっても骨折している可能性はあります。
なので、骨折しているものと考えて応急処置をしておいた方が確実な場合もあります。
したがって、【あれ・・なんかおかしいな・・・・】
と感じた場合は、応急処置をして、速やかに整形外科医による診察を受けましょう。
応急処置 |
|
安静 |
できるだけ動かないようにします。 ひどい骨折の場合は救急隊を依頼します。 軽い場合は患部を動かさないように注意します。 |
(整復) |
骨に転位がある場合は整復する必要があります。 しかし、 動かすことで内部の神経や血管を損傷させてしまう危険性があるため、整復は整形外科医が行います。 一般の人は整復を試みない方が無難です。 |
固定 |
整復して固定するのが良いです。 しかし、 医師以外の者が整復を行うことは危険が伴います。 無理な整復は行わず、板や段ボール紙、布などを使用して骨折部位が動かないように固定します。 |
挙上 |
患部を心臓の高さより高い位置に挙上します。 ただし無理がある場合は行う必要はありません。 |
(クーリング) |
冷やすものがあれば患部(付近)を冷却します。 |
開放骨折の場合、早急(6時間以内)な処置が必要ですので救急隊に依頼します。
早ければ早いほど良いです。
患部が土などで汚れている場合は洗い流した方が良いでしょう。
状況的に無理であればそのまま救急隊の到着を待ちます。
出血している場合、まず患部を心臓より高い位置に挙上してください。
次に止血ですが、
直接圧迫止血(出血部位を直接布などで圧迫する)が基本です。
骨折部位を強く圧迫できないため、無理に圧迫しないようにします。
可能であれば、患部より中枢(体の中心の方)側の動脈を押さえ、間接圧迫止血をします。
上肢の出血であればわきの下を親指で押さえます。
下肢の出血の場合は鼠径部(股の付け根)を手のひらで体重をかけて圧迫します。
ひもや布で縛るのは良くありませんので注意しましょう。
また、
感染防止のため、他人の血液を直接触らないようにするのも必要です。
4 合併症にはどんなものがあるのか?
骨折の合併症 |
|
血管や神経の損傷 |
骨折端によって、近くの血管や神経が損傷されることがあります。 末梢神経の損傷では知覚障害や運動麻痺を生じます。 動脈の損傷では
などの症状が出現します。 重篤な場合出血性ショックを起こします。 |
コンパートメント症候群
|
組織が腫れ、コンパートメントの内部圧力が上がることで循環障害を起こし、筋肉や神経が壊死してしまう状態です。 激しい痛み、腫れ、運動障害、知覚障害が起こります。 下腿や前腕に起こりやすい症状です。 コンパートメント 筋肉を包む筋膜・骨・骨間膜(骨と骨との間に張る膜)で取り囲まれた区画のこと。 |
内臓損傷 |
骨折した骨によって臓器が損傷されることがあります。 肋骨で肺を損傷する場合などがあります。 |
脂肪塞栓 |
骨の中には骨髄がありますが。 この骨髄の脂肪が血液循環に入り込んで肺塞栓や脳塞栓を起こしたりすることがあります(全骨折の1~2%)。 |
深部静脈血栓症 および 肺塞栓症
|
骨折後は血液が固まりやすい状態(凝固能亢進)となります。 また、 動かないことで、血流も悪くなりひらめ静脈(ふくらはぎ)に深部静脈血栓症を起こすことがあります。 血栓が成長すると、血栓が血液循環に入り込み肺塞栓の原因となる場合があります。 |
以上の5つが代表的な合併症と言えます。
必ず、起こるという訳ではありませんが、可能性はある。
というようにとらえていただけたらと思います。
5 骨折を予防しよう!日常生活でできる事はなにか?
ここでは、様々な観点から、骨折の予防を考えていきます。
参考にしてください。
①体づくり
- 筋トレなどを行い、筋力を保つ。
- バランス訓練を行う(片足立ちなど)。
- ストレッチなどを行い、体の柔軟性を保つ。
- バランスの良い食事をとる。
- 高齢の方は骨密度を測定してみる。
②動作
- 落ち着いて行動する。
- 前を見て歩く。
- 不安定なところを歩かない。
- 高いところから飛び降りない。
- 歩行時はかかとから着地を意識する。
- 階段昇降時は手すりを使用する。
- 歩行が不安定な場合は、歩行補助具を使用する。
- 急に腰を曲げたりしない。
- 腰かけるときは衝撃が加わらないようにゆっくりと座る。
- 運動不足の状態で急にスポーツなどをしない。
- 激しいスポーツをさける。
- 酔った状態で階段昇降しない。
- 歩き(自転車)スマホなどをしない。
- 自転車、自動車の動きに注意する。
③環境
- 高齢になると躓きやすくなるので、カーペットなどの敷物を置かない。
- 歩行するところに電源コードを這わせない。
- 室内でスリッパ、靴下をはかないまたは滑り止めのついた靴下を着用する。
- 階段に手すりをつける。
- 衝撃吸収プロテクターを装着する(効果がない場合もあります)。

個人的な経験ですが、高校生の時にバスケットボールをしていて突き指をしたことがありました。
痛みもあり、しばらくすると腫れてきたのですが、当時なんの知識もない私は病院へも行かず放置していました。
しばらくして腫れは引いたのですが、痛みが長く続きました。
あまりにも痛みが続いていたので、遅ればせながら病院で診てもらいました。
レントゲン撮影を行ったのですが、医師の説明によると、
「骨折の跡があるけれど、もうつながっているから、何もすることはない」
ということでした。
「あぁ、骨折していたのね。この長引く痛みは、最初にちゃんと治療をしなかった罰なのか…」
数年で痛みは消えたと思いますが長かったですね。
皆様も骨折初期の処置は大切ですのでお気をつけください。
6 まとめ
骨折の状態、程度は様々で症状の出方も異なります。
これくらいなら大丈夫と判断せず、医師の診察を受けることをお勧めします。
骨折の状態によっては様々な合併症を生じる場合もあります。
合併症についても頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
開放骨折など重篤な場合は早急に医師による処置を受けることが重要です。
現場に居合わせることがあったら、すぐに救急車の手配をしましょう。
骨折に対しては適切な処置を行うことが大切ですが、日ごろの骨折予防も忘れてはいけません。
体づくりや環境の整備などできることから実践しておきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆様のご健康をお祈りいたします。
執筆:mamotteライター理学療法士 イワモト
追記・編集:運営者 理学療法士 平林

※ 編集を終えて:最後に ※
骨折は予防と応急処置が大切になると思います。
今回は、いくつかの応急処置についても紹介していますが、できるところから挑戦してほしいと思います。
骨折の症状を知っている事で、適切な対処が違ってくるので、今回の内容を頭の片隅にでも入れておいてほしいなと思います。
少しでも、あなたの役に立てばうれしいです。
本日も最後までありがとうございました。
次の記事もよろしくお願いします。


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皆様こんにちは。
mamotteライター理学療法士のイワモトです。
転倒、スポーツ外傷、交通事故などで不運にも骨折を起こしてしまうことがあります。
骨折とは気づかない、わかりにくいものもあります。
骨折を起こしたときは最初の処置が重要です。
骨折の症状を知って、適切な応急処置を行えるようにしておきましょう。
また、日ごろから骨折の予防をすることも大切です。