

私達は国家資格を取得しており、実際の現場で学んできています。
ですので、信憑性や信頼性は間違いありません。
共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して欲しいと思います。
で、一番伝えたい事は、【この記事の内容が絶対正しい!!】とは思わないでください。
という事です。
記事の内容は自信を持って提供していますが、医療の世界は個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。
ですので、一つの理学療法士の考えである。と捉えて欲しいです。
この記事があなたの役に立てばうれしいです。
では、宜しくお願いいたします。
目次
1 成長痛ってなにか?理学療法士が解説
早速ですが、成長痛ってなにか?について述べていきたいと思います。
成長痛の部位や定義について述べています。
参考程度に読んでください。
1-1 成長痛は膝の痛みに多い
グラフは成長痛の発生部位について、その割合を示したものです。
成長痛の部位についての定義はなく、上肢に起きたとしても成長痛と表現されることはあります。
しかし、実際は下肢に起こることがほとんどで、特に膝から下に起こるものが全体の約3/4を占めます。
その中では、膝関節部に疼痛が生じることが多く、全体でみると4人に1人の発生割合となっています。
やはり、膝や足関節は体重を主に支えるので、負担がかかりやすい事が考えられるでしょう。
1-2 なぜ、成長痛は膝に多いのか?
統計的には膝に多いと言われている成長痛ですが、どうして特に膝に多いのかは分かっていません。
ただ、可能性としてなのですが、成長期に生じた膝の病気(オスグッド病など)が成長痛の統計に含まれてしまったということがあるかもしれません。
オスグッド病は、成長期の膝に起こることの多い痛みを伴う症状です。
スポーツが盛んになった現代では多く見られます。
したがって、これを成長痛に含めると、膝に発症することが多いという結果となるのではないでしょうか。
オスグットに関連した記事はこちらを参考にしてください。
実際のウェブサイト上の表現では、成長痛を成長期の疼痛(スポーツ障害も含め)と解釈している例も見受けられます。
ウェブサイト上の成長痛という表現の使用
このように、成長痛という言葉の使われ方が統一されていないため、膝の発生率が特に高くなっているとも考えられます。
ただ、その中で明らかに事実的として、膝に痛みを感じる子は多いです。
なので、オスグットとの関連性もありますが、成長段階で膝・足関節等に痛みを感じやすいのもこれまた事実という事は覚えてほしいなと思います。
1-3 そもそも、成長痛ってなんなの?
では、そもそも、成長痛ってなに?
といった、根本的な事を考えていきたいと思います。
成長痛は幼児から小学生に起こりやい原因不明の、主に下肢に生じる痛みの総称です。
一過性(一時的な)痛みで、自然と治るものです。(治ると言われています・・・)
レントゲン撮影などを行っても異常所見は認められず、医師による診察でも異常は認められないのが正しい解釈です。
なので、病気の所見がないのが成長痛であり、オスグッド病など診断がつく病気については、原則として成長痛とは言いません。
しかし、オスグット病は若い子供に多い事から、成長段階で痛みを伴うので、成長痛である。
という見方(考え方)もできなくはないかなぁ・・・・というところです。
で、成長痛という呼び名から、(骨の)成長が痛みの原因であるような印象を受けますが、医学的に成長で痛みを生じることは無いと考えられています。
という事で、以下に成長痛の特徴をご紹介しておきます。
〇成長痛の特徴
|
以上、これらが成長痛の特徴です。
これらがすべて正解である。
という訳ではありませんが、一定数の参考として、捉えてください。
そして、成長痛だからといっても、痛みが治らないという事でもないので。
一先ず不安にはならないでいいと思います。
是非、これを頭の片隅においておいてください。
2 成長痛の原因を考察した
次に、成長痛について原因を考察しました。
まず、述べると。
ぶっちゃけ、原因は誰もがわかっていません。
というのが一番です。
成長痛については、研究者によって研究がなされてきたようですが、結論にいたっていないのが実際なのです。
急激な骨の成長が痛みを発生させるような感じも受けますが、これは医学的には否定されています。(その可能性もあるかもしれませんが・・・・)
臨床で行われる検査(レントゲン撮影など)を行っても、異常な所見は認められず、痛みの原因を突き止めることはできません。
もちろん現在の技術での話ですので、将来は明確な原因が特定される可能性はありますが・・・・。
このように、検査によって身体的な異常が見つからなかったせいか、精神的な原因の可能性についても研究されたようです。
実際に精神的なアプローチによって痛みが軽減するような現象もあるようですが、こちらも証明されるまでには至っていません。
つまり、
成長痛というのは、理論的にはなんの解決にも至っていない。
というのが現状であって。
その中で、精神的な影響もあるし、機能的な影響もある可能性もある。
というのが結論といえるでしょう。
残念ながら、明確な原因が特定されてはいないので。
成長痛ってなんなの?
と思うでしょうが。
誰もわかっていない。
という解釈をするしかないのです。
成長痛が解明されるまでにはもうしばらく時間がかかりそうですね。
3 成長痛って子供だけか?大人にもなるのか?
成長痛は、一般的には14歳頃(中学生)までに起こることが多いと言われています。
言葉の通り、成長段階で生じるので・・・・。
十代後半から成人以降に起こる下肢痛は、いわゆる成長痛ではなく、何らかの障害や病気が原因である可能性があります。
特に、現代ではスポーツが盛んに行われるようになって、十代でも膝に障害を持つ人が増えています。
若いからと言って成長痛だろうと判断せず、スポーツ障害の可能性も忘れないように注意しましょう。
特に成人してから生じる痛みは、何らかの対策をとらなければ悪化してしまうこともあります。
なので、すぐに専門医の診察を受けた方が無難かと思います。
4 成長痛(と思われる痛み)の主な病気を紹介
成長痛と言われている主な症状をまず紹介します。
- オスグットシュラッター病
- シーバー病(セーバー病・踵骨骨端症)
の二つが主な成長痛とも言い換えられるでしょう。
で、先ほどお伝えしたように、成長痛は、子供に生じる原因が特定できない一過性の痛みです。
しかし、成長期に生じる痛みは成長痛ばかりではありません。
病気や使い過ぎなどによる障害によって痛みが発生している場合もあります。
これらの病気や障害では、検査などによって異常な所見が顕著に認められる場合もありますが、
症状が軽度の場合、痛みがあっても異常な所見が目立たない可能性もあります。
このように異常がはっきりとみられない場合、成長痛と判断されてしまうことも大いにあります。
これを踏まえて紹介していきます。
① オスグットシュラッター病 ジャンプ動作の多いスポーツや膝を主に使うなどの激しい動作を行うことで発症することがあります。 小中学生男子に多く発症するもので、オーバーユース(使い過ぎ)が原因と言われています。 太ももの前面の大きな筋肉(大腿四頭筋)の付着部(お皿の骨の下側あたり)に痛みを生じます。 太ももの筋肉(大腿四頭筋)の収縮によって生じる大きな力が、筋肉の付着部(脛骨粗面:膝のお皿の真下)にかかるため痛みを生じます。 ちょうど成長期の膝に発生するため、成長痛と勘違いされることもあります。 しかし、オスグッド病では膝の下あたりを押すと痛みがある(圧痛がある)のが特徴ですので、このような症状がある場合は、オスグッド病の可能性も考慮して早めに整形外科を受診してください。 できれば、スポーツ整形を専門としているところが良いと思います。 |
② シーバー病(セーバー病:踵骨骨端症) これは膝ではなく、かかとに疼痛を生じる病気です。 10歳前後の男児に多く、歩行時などに踵の痛みを感じるものです。 こちらも成長期に見られますが、成長痛と違って、圧痛や腫れなどを生じることがあります。 運動によって痛みが発生するのも特徴ですので、これらの症状を生じた場合は、無理な運動をやめて、整形外科の診察を受けてください。 これは、踵の骨部分の痛みが主であり、ストレッチなどをして対処するのが一般的ですが。 インソールなどを入れて、対処・処置するのも有効です。 インソール外来など、オーダーメイドのインソールを作成している治療院などもありでしょう。 |
上記、二つの症状が成長痛と言い換えても良い病状です。
参考にしてほしいと思います。
5 子供だってストレスを感じているんだよ!痛みにつながるんだよ。という話

痛みを感じるということは、何かしら原因があるのでしょう。
しかし、その原因がいつもはっきりわかるとは限りません。
成長痛で膝が痛むのは、膝のどこかに問題を生じているのか、それとも感じる方(脳)に問題があるのか。
(脳の刺激によって、痛みは感じるので。)
転んだりして、急激に骨に衝撃が加わったり、運動をして筋肉を傷めたりしているのであれば、膝に痛みが出ても不思議ではないような感じもしますが。
その中で、精神的な要素が痛みに関与している可能性を否定することもできません。
子供でも、学校生活や部活動、社会生活に適応するためにストレスを抱えながら生活しているのは事実です。
このストレスが、痛みを感じやすい状態にしてしまっている可能性もあるでしょう。
ストレスが痛みにとってマイナス要因であることは間違いないので、膝が痛い成長痛であっても、ストレス軽減のための対応も忘れてほしくはありません。
つまり、子どもでもストレスによって、痛めてしまっている可能性はあるよ!!
という事を知ってほしいなぁ。
と思うのです。
6 まとめ
今回は成長痛による膝の痛みについてお伝えしました。
成長痛は幼児期から小学低学年に多くみられる一過性の下肢(膝に多い)の痛みです。
一般的に異常な所見は認められず、後遺症なく改善するという特徴を持っています。
成長期に起こる膝の痛みは、成長痛だけではなく、過度なスポーツが原因で起こることもあります。
オスグッド病やシーバー病などがその典型的な例です。(成長痛と言い切る事は難しいですが・・・)
このような病気は、成長期に起こるため成長痛と誤解されることがありますが、実際には解釈が違っており。
成長痛は解明されていません。
という中で、痛みを感じていても、どうやったら改善するか?といった、改善させるための努力をする必要があります。
そんなこんなで。
成長痛の特徴を知って子供の痛みを適切に判断し、病気が疑われるときは速やかに受診をすることをおすすめしたいと思います。
今回の話があなたの役に立てば幸いです。
執筆:mamotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:運営者 理学療法士 平林

※ 編集を終えて・最後に ※
成長痛って、なんなの?って思うのではないでしょうか?
お医者さんに診てもらっても、骨に異常がないし、筋肉や関節にも問題はないけど、痛みはある・・・・みたいな。
これって、何が原因なの?
って、ホント感じることでしょう。
今回の記事でも述べているように、成長痛は解明されていないのが実際です。
なので、成長痛と言われても、気にしすぎないようにする。
というのがいいかなぁと思うのです。
で、間違いない事実として、精神的な負担があって、痛みとして感じちゃう事が少なからずあります。
なので、メンタル的な、心理的なケアも子供には必要である。
という理解はしてほしいなぁと思うところです。
成長痛ってなんなの?
と疑問に感じると思いますが、誰もがわかっていない。
というのが現状ではあります。
とは言っても、成長痛の痛み一生治らないわけではないので、そこは、痛みを改善する努力をしていきましょう。
今回の内容が少しでも役に立てうれしいです。
本日も最後までありがとうございました。


最新記事 by mamotte (全て見る)
- 脊柱管狭窄症には運動療法が必須!知っておくべき3つの対策を紹介 - 2021年3月20日
- 【朗報】脊柱管狭窄症はリハビリで良くなる!?理学療法士の考察 - 2021年2月17日
- 【疑問解決】脊柱管狭窄症はストレッチで治るのか?理学療法士が考えを述べる - 2021年1月21日
mamotteライターで理学療法士のイワモトです。
突然ですが、あなたは、【成長痛:せいちょうつう】を聞いた事はないでしょうか。
きっと誰もが聞いた事があるのではないでしょうか。
子どもが時々、怪我もしていないのに膝などの痛みを訴えることがあります。
これを、「成長痛:せいちょうつう」と言ったりする事があります。
また、運動などをしているときに膝が痛くなる時も成長痛と言う事もあります。
という中で、【成長痛ってなんなの?】
こんな疑問を思うのではないでしょうか。
そこで、今回は、【成長痛:せいちょうつうって何か?】をテーマに理学療法士が疑問を解いていきます。
この記事を読めば
◎ 成長痛:せいちょうつうについて理解できる、そして、成長痛の原因を知れるので予防や治療に役立てる事ができます。
最後まで読んで、成長痛で辛いよ!
というあなたの力になればうれしいです。
では、本日もよろしくお願いいたします。