

今回の話もあなたの役に立てばうれしいです。
では、本日もよろしくお願いいたします。
目次
1 目の機能と疲れをとるストレッチを紹介する
では、これより、目の機能と疲れをとる為のストレッチを紹介していきます。
効果があるかないかというのは、個人差があるので、試してみないとわかりませんが、試してみる価値は多いにあるでしょう。
1-1 目の機能について話す

目の機能の名称
目のストレッチを行う前に、目について知って欲しいことがあります。
まずピント調整についてです。
人の目の場合、ものを見る際には、ピントの調整が自動的に行われています。
ピント合わせをしていること自体、意識することは少ないでしょう。
カメラで言うと、オートフォーカス機能です。
ピント調節の物理的な部分は毛様体(もうようたい、筋肉の一種)と、その働きによって厚さの変化する水晶体によってなっています。
毛様体が収縮すると水晶体は緩められた状態となって、レンズが膨らみます(近くのものにピントが合う)。
逆に、毛様体が弛緩する(力が抜ける)と、水晶体は薄くなります。
この状態は遠くを見るときの状態です。
ただし、水晶体の弾力性がなくなると、水晶体が十分厚くならず、近くに焦点が合わなくなることがあります(いわゆる老眼)。
パソコンのモニターなど近くのものを見ている状態では、焦点距離を短くするために、毛様体が常に収縮している(力が入っている)状態のため、毛様体は疲労を起こします。
目を休めるときは、遠くを見るようにするとよいと言われるのは、遠くを見ることで毛様体の力が抜けて緊張が下がるという理由があるからです。
ピント調整のための毛様体のほか、眼球を動かしているのも筋肉の働きです。
骨格筋のように、外側からその存在を確認することはできませんが、眼球の周りにも筋肉が存在しています。
- 上直筋
- 下直筋
- 内直筋
- 外直筋
- 上斜筋
- 下斜筋
など多くの筋肉が協調して働くことにより、眼球を素早く動かし、目的物を正確に追うことが可能となっているのです。
1-2 目を上下・左右に動かす
では、目のストレッチをイラストで紹介します。

目のストレッチ
先ほどお伝えしたように、目で見るとき、自動的にピント調整が行われます。
このピント調整は毛様体という筋肉によって行われています。
長時間のピント調整は筋肉の疲労をきたし、目の疲れとなります。
また、長時間モニターを見続けるなどの行為によって、目を動かす筋肉も緊張した状態が続きます。
筋肉の緊張は、局所の循環障害の原因ともなって、眼精疲労の原因となります。
したがって、筋肉の緊張を下げ循環を改善するために、時々目の周りの筋肉を動かしてストレッチを行いましょう。
まずは眼球を上下左右にしっかりと動かします。
動かし辛いときは、目の前に人差し指を立てて、指先を上下左右に動かしながら、それを追うようにするとよいでしょう。
余裕があれば、斜め上下も行ってみてください。
1-3 目を回す
次に大きく目を回します。

目のストレッチ
ゆっくり、しっかり回すようにしてください。
右回り、左回り両方行います。
無理のない程度に、少しずつで結構です。
回しにくいときは、指先で円をかきながら、その指先を目で追うようにするとよいでしょう。
2 目の周りをマッサージしよう
目の周りをマッサージするのは効果的です。
2-1 こめかみぐりぐり
目が疲れるような作業をしているときは、咀嚼筋(そしゃくきん、噛む時に働く筋肉)の緊張も上がりやすいようです。
こめかみを指で押しながら噛みしめると、筋肉に力が入っていることが分かると思います。
この部位はいわゆる「こり」を起こしやすいので、指先を使ってマッサージをしてあげるとよいでしょう。
押すと痛いことも多いので、軽めの力で行ってください。
筋肉はピンポイントではなく幅広く存在していますので、こめかみの位置から上下も行っておきましょう。

目のストレッチに効く こめかみぐりぐり
2-2 目頭を押す
目が疲れた時に、無意識に目頭を押すこともありますね。
目頭は睛明(せいめい)というツボにもあたるようです。
指先でこの部分を数秒押してみてください。

目に効くストレッチ 目頭を押す
2-3 目のツボを押す
こめかみと目じりの間には「太陽」というツボがあります。
また、先ほどお伝えしましたが、目頭には睛明(せいめい)というツボがあります。
目じりの近くのツボには、瞳子?(どうしりょう)があります。
瞳子?は、目じりの外側の骨のくぼみが目安となります。
瞳の下側には四白(しはく)があります。
四白は、瞳の下側の骨のへりの部分から、指1本くらい下がったところです。
眉毛の上側には陽白(ようはく)があります。
陽白は、眉毛の上2㎝程度を目安にするとよいでしょう。
ツボは、押すと痛みを感じやすい部分もあります。
無理に強く押す必要はありません。
痛みを感じない程度で、5~10秒程度指で押すとよいでしょう。
1か所当たりの押す回数は3~5回程度を目安にしてみてください。
顔面以外にも目のツボはあります。
手の合谷(ごうこく)というツボは、疲れ目や肩こりなどの症状に効果があると言われています。
反対側の親指と人差し指で挟むようにして押してみてください(5~10秒程度を目安にして)。

目にも効果的 合谷を押す
2-4 まばたきをしよう
「まばたき」の重要性を理解するために、涙の役割について知ってほしいと思います。
涙の役割 |
① 洗浄 眼球の表面のごみなどを洗い流し、清潔な状態に保ちます |
② 殺菌 殺菌成分によって、感染を防ぎます |
③ レンズの一部としての働き 目の表面を滑らかにすることで、光学的に鮮明な像を得ることができます |
④ 乾燥を防ぐ 目の乾燥を防ぎ、細胞を保護します |
といった、役割がある中でまばたきは重要な働きをしているのです。
パソコンのモニターを見て作業をしているときなどでは、瞬きの回数が大幅に減少(通常の1/4程度)すると言われています。
まばたきの回数が減れば、目を保護している涙の量が減り、角膜の乾燥を引き起こします(ドライアイ)。
現代では、このようなパソコン操作などに加え、エアコンやコンタクトレンズの使用などで、涙の量が減るドライアイが多く発生しています。
涙の量が減少すると、疲れ目だけでなく、角膜に傷を生じたり、充血、かすんで見えるなどの障害を引き起こしたりすることもあります。
このように、まばたきの回数が減ることで目の危険は高まります。
涙の量を確保するためには、まばたきをすることが必要になります。
なので、意識的にまばたきを多くするようにしましょう。
目標は、1分間に20回(3秒に1回)です。
このようにまばたきをする事で、
- ドライアイが防げる
- 目の疲れを軽減・予防できる
といった、利点があります。
3 温めるのと冷やすのはどちらがよいか?
温めるのと冷やすのはどちらがよいのかは、よく話題にあげられます。
目の場合は状態によって使い分ける必要があるとのことです。
3-1 あたためる効果
温めることで血管が拡張し、血液の循環が改善されます。
また、筋肉の緊張を下げる効果もありますので、疲れ目には効果的であると考えられます。
しかし、炎症を生じている場合(目が充血している場合など)は避けた方が良いでしょう。
お湯につけたタオルを絞って使う、ぬれタオルを短時間電子レンジで加熱して使うなどの方法があります。
これは、やけどに注意してください。
3-2 冷やす効果
冷やすことによって、血管の収縮を促します。
したがって、目が充血しているときなどは温めるのではなく、冷やした方が良いでしょう。
冷やす事で血管の収縮を促して、二次的に血液の循環が改善される効果もあるでしょう。
氷水につけたタオルを絞って使う、市販の冷却用具を使うなどの方法があります。
冷やしすぎないようにタオルなどで調整する必要があります。
気を付けてみてください。
4 目の疲れのまとめ
今回は目の疲れに対するストレッチや目に効果のあると言われるツボ、その他の対策についてお伝えしました。
現代では、パソコン、スマホなどの普及によって、目が酷使されるようになりました。
疲れ目を訴える人や、さらにドライアイの症状を訴える人の数も増えてきています。
目の体操、まばたきの回数を増やすなど日常的な目のケアを行って、疲れ目を改善していただければと思います。
執筆:mamotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:運営者 理学療法士 平林

目の疲れって、感じる人と感じない人がいるでしょう。
パソコン作業やデスクワークが多いと、目の疲れを感じる人も多いのでしょう。
目の疲れが酷くなると、頭痛や吐き気、肩こりなどを感じる人もいます。
なので、目の疲れ一つとっても、ケアを心がける必要があるでしょう。
今回の話も、目の疲れをとるための方法を探ってみました。
実際にいくつか行ってみて、試してほしいと思います。
そして、目の疲れが取れた!スッキリした。
などの体験を感じられたら、嬉しく思います。
というところで、本日も最後までありがとうございました。


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mamotteライターで理学療法士のイワモトです。
近年、スマートフォンや携帯ゲーム機の普及、パソコンを使用した業務などが増え、目に対するストレスは上昇しました。
日常的に目の疲れを感じる方も多いことでしょう。
目の疲れは積み重なると、肩こりや頭痛など別の症状を引き起こすこともあります。
そのような状態にならないようにするためには、対策が必要です。
そこで今回は目の疲れをとるためのストレッチをご紹介します。
パソコンなどのモニターを見る時間の長い方、目の疲れを感じる方の参考になれば幸いです。