

というか、生きていく上で不自由が多くなるのは間違いありません。
誰もが痛くなりたくないのに、気付いたら肩が挙がらない。
痛い・・・・
なんて事は多々あります。
肩の痛みは知らず、知らずのうちに引き起っている。
という事が言えます。
そこで、今回は四十肩・五十肩にテーマを絞ってお伝えします。
この記事を読めば、 ◎ 四十肩・五十肩の痛みを軽減・改善できる可能性がある ◎ 四十肩・五十肩にならない為の知識を知れる といった2つのメリットがあります。 |
肩の痛みで悩んでいるあなたの役に立つと思います。
最後まで読んで、参考にしてください。
国家資格を取得しており、実際の現場で学んできています。
ですので、信憑性や信頼性は間違いありません。
しかし、個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。
共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して欲しいです。
で、何が言いたいのかというと、この記事の内容が絶対正しい!!とは思わないでください。
という事です。
いち、理学療法士の考えであると、捉えて欲しいです。
この記事があなたの役に立てばうれしいです。
では、宜しくお願いいたします。
目次
1 そもそも、四十肩・五十肩って何?
では、四十肩・五十肩ってなんなのか?
紹介していきます。
1-1 四十肩、五十肩を紹介する
まず、四十肩・五十肩と呼ばれる肩の障害があります。
だいたい、五十肩という呼び方の方が一般的(よく聞かれる)でしょう。
で、実は両者の間に、医学上の違いはありません。
というのも、50歳代で肩の痛みを感じれば、五十肩と言われ、40歳代で肩の痛みを感じれば、四十肩と言われるのです。
本質的には同じものです。
両者ともに、診断名としては肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)とされることが普通です。
一般的には、中年期に多く発症する症状で、外傷(怪我)が無いのに始まる肩の痛みや関節が固くなって、動かなくなる拘縮(こうしゅく)を特徴とします。
- 髪の毛を洗う動作
- 手を頭の後ろにもっていく動作
- 腰の後ろ側で紐を結ぶ動作(例えばエプロンの紐を結ぶ)
などが、痛みのために行いにくくなります。
症状が強くなってくると、高いところにあるものに手が届かない(手が上がらない)状態になることもあります。
痛みや拘縮の程度は様々で、軽い痛みだけで回復してしまうこともありますが、重度の場合、適切なケアをしないと、強い拘縮を起こすこともあります。
1-2 四十肩、五十肩の原因って何が考えられるか?
古くから知られている五十肩ですが、医学の進んだ現代でもすべて解明されているわけではありません。
一般的な解釈では、関節を構成するもの(骨、軟骨、腱など)が老化して、肩関節の周囲に炎症が起こることが原因であると考えられています。
外傷などの誘因なく起こるとされていますが、実際には知らない間の軽い外傷が繰り返されて起こっている場合もあります。
あとは、肩周りの筋肉をストレッチしない事によって起こります。
というのも、日常生活の範囲内で肩は動かすけども、それ以上動かす事がないと、それ以上に肩を動かす事が次第にできなくなってしまう。
という状態です。
例えば、日常生活で自分の目線より高い物を取る動作を6か月以上しなかったと仮定して。
そうすると、次第に、肩を上に挙げることが辛くなる。上がらなくなる。
という事です。自分の目線より高い物を取る動作が辛くなってくるのです。
そして、だんだん肩を上に挙げる動作ができなくなってしまう。
という結果です。
つまり、日常生活で肩を動かす範囲が小さければ、その小さい範囲でしか動かす事ができなくなってしまう。
という事です。
2 四十肩、五十肩を治す為に必要なのはナニ?
まず、安静にしましょう。
と言われる事があるかもしれませんが、実はそれは間違いです。
これより、説明していきますね。
2-1 何もしなくても良いという考えは良くない
確かに症状が極めて軽い場合、放置しておいても治ってしまうこともあります。
しかし、これは例外的であったり、一時的に痛みを感じていないだけ。
と考えておいた方が良いでしょう。
症状が軽いと感じていても、実は思い込みである場合も多いのです。
痛みがなくなって良くなったと思っていても、実は痛みのない範囲だけで手を動かす習慣が身についただけ。
とか、痛みは消えたけど拘縮が生じていた。
などということも少なからずあるわけです。
人は基本的に、痛みを避けるような行動をします。
痛みを避ける行動は、もちろんそれが必要な状態もありますが、必要以上に行うと拘縮の原因ともなります。
なので、「何もしなくても良いという考えは良くない」と認識していただければと思います。
2-2 治療が必要という考えは大切
結論から言えば、四十肩・五十肩に治療は必要です。
そもそもその肩の症状が、本当に四十肩・五十肩なのかどうかもわかりません。
「中年になって、肩が痛くなったから五十肩だろう」と自己診断するのは危険です。
検査を受けたら、実は五十肩ではなく腱板(けんばん)断裂だったとか、別の診断を言い渡されることもあるのです。
肩の痛みの原因が何であるのか、どのような治療が適切なのかは、まず診察を受けなければわかりません。
仮に五十肩だったとしても、治療の知識がなく放置していた、不適切なエクササイズを自己流で行ってしまうと、痛みが長引いたり、後遺症が残ってしまったりすることもあります。
痛みは改善したけど、関節可動域障害が残ってしまった。
などということが無いように、適切な治療が必要であると考えて欲しいです。
2-3 治す為の対策はやるべきで、やらなくてはいけない
五十肩には治すための対策があります。
対策を行うことで機能障害を最小限に食い止めることが可能となります。
発症 → 放置 → 痛み改善・拘縮残存 |
発症 → 対策 → 痛み改善・障害最小 |
五十肩は対策を行わないと、痛みが改善しても後遺症を残すことが少なくありません。
関節拘縮、それによる関節可動域の制限はその代表的な例です。
後遺症が残れば日常生活にも支障をきたします。
- 高いところの物を取ることができない
- 洗髪がしにくい
- 洗濯物が干せない
- 背中のファスナーに手が届かない
など困ることがたくさん出てきます。
そうならないように、状態に応じた対策を行うということが大切です。
3 四十肩、五十肩の治療を紹介
では、以下に治療を紹介していきます。
3-1 運動・体操を適度に行う
五十肩を発症した直後(急性期)は、炎症が強く運動が困難な場合もありますので、医師の指示に従って行ってください。
急性期を過ぎれば痛みが落ち着いてきますので、運動を行いましょう。
痛みを我慢して行えばよいというものではありませんので、痛みのない範囲で行ってみてください。
古くから紹介されているものにCodman(コッドマン)体操があります。
上体を少し傾けて、上肢を前後左右に振り子の要領で振ります。
アイロン程度のおもり(500g~1㎏程度)を持って行うのが一般的ですが、おもりなしでもOKです。


コッドマン体操
この体操は関節に大きな負荷がかかりませんので、行いやすいでしょう。
積極的に可動域の拡大を狙う場合は、理学療法士などによる他動的な関節可動域訓練を行ったり、自分で行う可動域訓練を加えたりします。
タオルを両手で持って、バンザイをするだけでも良いでしょう。
肩関節の回旋(内外旋)を伴った運動は痛みが出やすいので無理をしないように軽めから行ってください。

上肢を屈曲する(上げる)ためには、肩甲骨の動きも必要です。
痛みがあることで肩甲骨の動きが悪くなることも多いので、肩甲骨がしっかり動くようなエクササイズを行うことも大切です。
3-2 日常生活習慣の改善
過度の安静は予後を悪くします。
必要以上に安静にしてしまうと、筋力の低下や拘縮の原因を作ってしまいます。
状態に応じて、できるだけ上肢の活動を促すことが重要です。
今まで痛くてできなかった洗濯もの干しを行ってみる。
痛ければ、物干しの高さを低くして(工夫して)行う、台に上って、肩をあげずに洗濯ものを干す。
など、少しずつ日常生活の中で上肢を使うようにしていきましょう。
早期から活動に参加させることで、肩周囲の筋力低下、拘縮を予防することができます。
また、肩関節に力が入らないように意識したりと、負担をかけすぎないようにする注意も必要です。
まだ五十肩を発症していない方は、予防のためにも心がけるとよいでしょう。
腱板断裂の予防にもなります。
例えば、物を差し出したり、受け取ったりする動作も意外と負担になります。
紙程度であれば良いのですが、重量が増えれば危険です。
肘を伸ばした状態で、物を持たないようにした方が良いでしょう。
起こりやすい状況ですが、片手で重い荷物を持って歩くのも良くありません。
特に大きなごみ袋を持って歩く場合、肩が外に広がってしまい、肩筋肉への負担が大きくなります。
何気ない日常の活動ですが、できるだけ肩関節に負担がかかり過ぎないような工夫をしてみてください。
3-3 時に投薬を使うのもあり。(極力使わない方が良い)
五十肩は痛みを生じるものであり、我慢できない場合もあるでしょう。
夜間の痛みが強いこともあって、睡眠が障害されることもあります。
そのような場合、痛み止め(消炎鎮痛剤)も使うといいでしょう。
痛くて寝れない。
となれば、それはそれで、翌日が辛くなるので、痛み止めを飲んで、眠れることで。
翌日の生活が楽になる。
というのであれば、痛み止めを使用するのもありでしょう。
しかし、これが常習的になってしまうのは良くありません。
安易に使用したり、必要以上に使用したりすることはよくありません。
必要に応じて適切に使用することで、あなたの生活の質が良くなるのであれば使いましょう。
という意味です。
また、薬物療法として特に炎症が強い場合は、関節にステロイド剤を注射して炎症を抑える治療を行うこともあります。
ステロイドも常用は良くありません。
一次的に使用する目的にしておいて。
本質的には、肩の痛みの原因を取り除く事を意識するのが良いでしょう。
是非、この考えはもってほしいところです。
4 年齢と身体の状態を自覚しよう

五十肩の原因は加齢が影響している!?
それでは高齢者に多く発症するのでは?
なぜ高齢者ではなく中年者?
こんな疑問が湧きますね。
実際の理由は解明されているわけではありませんが、こんな推測もできます。
中年期は仕事、日常生活上の活動量も比較的多い状態です。
体も良く動きます。
心も若さを保っています。
でも、気づかない所で身体の老化は進んでいます。
身体は老化が進んできているのに、若い時と同じような生活をしているために肩を傷めやすい状態になっているのかもしれません。
高齢期では、無理な仕事やスポーツをすることもなく、肩への負担が少ない。高齢期の方が、老化は進んでいるのにも関わらず、五十肩の発症が減っていく理由はそこにあるのかもしれません。
そういえば、地域の運動会(町民体育大会など)などでアキレス腱を断裂するのも中年者が多いですよね。
身体は老化、精神は若年。こんな構図が見えてきます。
身体は老化・精神は若い → 身体と精神の矛盾 → 外傷の発生 |
中年期になったら、身体が老化してきていることを自覚して、身体の動きをセーブすることが必要なのでしょう。
30~40歳程度だとまだいけるという感じもあるのですが、やはり若い時の感覚で体を動かそうとすると無理を生じますね。
適度な運動は必要ですが、無理をしないように生活していただければと思います。
5 まとめ
今回は四十肩・五十肩についてご紹介しました。
四十肩・五十肩は両者に違いはなく、一般的には肩関節周囲炎と呼ばれるものです。
老化が原因ともいわれていますが、すべて解明されているわけではありません。
五十肩は自然と治るともいわれていますが、治療(対策)が必要です。
五十肩に似た肩の疾病もありますので、正確な診断を受けることが重要です。
また、適切な対策を講じることで後遺症のリスクを軽減することが可能です。
五十肩の症状を軽んずることなく、適切な治療を行っていただければと思います。
まだ発症していない方は、日常生活において、肩に負担がかかりすぎないようにする取り組みをおすすめします。
執筆:mamotteライター理学療法士 イワモト
追記・編集:運営者 理学療法士 平林

そもそも、四十肩・五十肩というのも俗称であって。正式な診断名でもありません。
だいたい、40、50歳代をすぎてくれば、体のどこかが痛くなってくるのはありますよね。
これが肩に痛みを感じるようになったから、四十肩・五十肩になっただけと言えるでしょう。
その中で、痛みの原因は必ずあるので、それを解決する事ができれば、痛みも治まる。
と言えます。
つまり、肩の痛みの原因を突き止めて、痛みを治す為の治療をおこなえばよい。
という事が言えるでしょう。
その痛みの原因がだいたい、関節の可動域制限の場合が多いかなぁという印象です。(評価・検査をしないとわかりませんが・・・)
という事で、四十肩でも、五十肩でも治る可能性は多いにある。
と思って欲しい所です。
本日の記事があなたの役に立てば嬉しいです。
最後までありがとうございました。


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mamotteライターで理学療法士のイワモトです。
突然ですが、あなたは肩が痛くなったことはありませんか?
こんな経験をした事があるかと思います。
だいたい、40歳を過ぎた頃に感じるのではないでしょうか?
これは、俗に四十肩・五十肩などと呼ばれています。
という事で、今回は、【四十肩・五十肩】について記事にしました。