肩の痛みは腱板損傷だった。理学療法士が改善方法を紹介

肩の痛みは腱板損傷

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理学療法士 イワモト
こんにちわ。

mamotteライターで理学療法士のイワモトです。

転んで肩を打撲したり、強く手をついたりした時、その他肩に強い負担がかかった時などに肩の痛みを生じることがあります。

このような場合、肩の腱板(けんばん)という部分に外傷を起こしている場合があって、腱板損傷(腱板断裂)と呼ばれます。

中年期以降に生じることが多いため、五十肩と間違われる場合もあるのですが、全く違うものです。

腱板損傷は適切な治療が必要です。

今回はこの腱板損傷について詳しく解説します。

理学療法士 平林
腱板損傷って聞きなれませんよね。

これは、肩周りにある筋肉の損傷であるのですが、肩を動かすには重要な役割を担っています。

つまり、肩を動かす為に必要な筋肉が損傷してしまった事によって、肩が挙がらない、肩や手に力が入らない。

という症状が生じてしまう。

って事です。

この記事を読めば、

◎ 腱板損傷を改善させる方法を知れる
◎ 腱板損傷の予防について知れる

といった2つのメリットがあります。

腱板損傷(断裂)と診断を受けたあなたや肩に痛みを生じているあなたの役に立つでしょう。

是非、最後まで読んでほしいです。

それでは、本日もよろしくお願いいたします。


※この記事はリハビリテーションの専門家である、理学療法士2名の思考を紹介しています。

国家資格を取得しており、実際の現場で学んできています。

ですので、信憑性や信頼性は間違いありません。

しかし、個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。

共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して欲しいです。

で、何が言いたいのかというと、この記事の内容が絶対正しい!!とは思わないでください。

という事です。

いち、理学療法士の考えであると、捉えて欲しいです。

この記事があなたの役に立てばうれしいです。

では、宜しくお願いいたします。

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1 腱板損傷って何?

腱板とは肩関節を取り巻く腱群の総称です。

肩関節の重要な機能を担っていますが、ここに大きなストレス(負担)がかかることで損傷(断裂)を起こすことがあります。

起こる原因は、外力だけではなく、老化による組織の変性もその原因の一つであると言われています。

転倒やスポーツの動作など、肩に大きな力がかかった時に起こることが多いですが、高齢者では自然と断裂していることもあります。

腱板は4つの筋腱から成り立っていて、どの部位でも腱板損傷を起こす可能性はあります。

しかし、多くの場合、肩甲骨の上方に位置する「棘上(きょくじょう)筋」と言われる筋肉の腱が断裂を起こすのが多いです。

この棘上筋は、肩を横に広げたり、上に挙げたりするときに重要な筋肉なので、その筋肉の腱が断裂してしまうと、肩が挙がりづらくなってしまうよ。

という事であります。

腱板断裂の状態は、腱が完全に断裂したもの(完全断裂、全層断裂)から、一部分が損傷したもの(不全断裂)まであって、症状は一様ではありません。

腱板断裂の分類

腱板断裂の分類

参考図書:標準整形外科学、医学書院

主な症状は、運動時痛、夜間痛、筋力低下(手の挙上困難)などがあります。

軽い場合は、完全に手が上げられる場合もありますが、完全に棘上筋が断裂した場合などでは、手を横(90度)に上げた位置で保持できないなどの症状が出ることがあります。

痛みについては、痛みの出ない場合も少なくないので注意が必要です。

転んで肩が痛くなった場合など、症状がはっきり出ている場合は診断がつきやすいのですが、痛みが無く断裂が進行している場合もあります。

また、肩の痛みの出るものに「五十肩」がありますが、これと腱板断裂の鑑別が難しい場合もあります。

腱板断裂が放置されると、断裂を起こした筋肉が萎縮してしまい、のちに修復が困難となる場合もあります。

したがって、早期に正確な診断を受け、五十肩と腱板断裂の鑑別を行うということが重要です。

2 そもそも腱板って何?

では、以下に腱板について紹介していきます。

2-1 腱板の仕組み

腱板について詳しく見てみましょう。

腱板は、棘上筋(きょくじょうきん)、棘下(きょくか)筋、小円(しょうえん)筋、肩甲下(けんこうか)筋の四つの筋肉の腱で構成されています。

腱板は医学的に詳しく言うと、回旋筋腱板(rotator cuff)と表現するのですが、「回旋筋」というように、棘上筋を除く回旋筋群がメインになっています。

肩の筋肉

肩の筋肉

肩甲骨の上・後方に、「棘上筋」「棘下筋」「小円筋」がある。

肩甲下筋は、肩甲骨の前面についている。

肩甲下筋のイラスト

肩甲下筋のイラスト

出典:標準理学療法学・作業療法学 解剖学、医学書院

肩関節の断面を見てみると、4つの筋・腱は肩を取り囲むように配置されていることが分かりますよね。

肩関節

参考図書:標準整形外科学、医学書院

2-2 腱板の役割

腱板は回旋筋腱板と呼ばれるように、上腕を回旋させる働きを持っています。

回旋には外旋・内旋があります。

外旋・内旋

出典:標準理学療法評価学 第2版

上腕骨を内側に回すのが内旋、外側に回すのが外旋です。

棘下筋、小円筋は、主に外旋に働き、肩甲下筋は内旋に働きます。

1つ残った棘上筋は、腱板の1つなのですが、主に外転(腕を外に広げる動作)に働きます。

腕を外側に上げる動きが外転です。

なので、棘上筋が断裂を起こすと、外転の運動に障害が起きやすいのはこのためです。

このように腱板を構成する筋肉は、肩の運動を行うという働きを持っています。

さらに、これ以外にも重要な働きがあります。

腱板は上腕骨と肩甲骨の間の関節をしっかりと取り囲み、関節を安定化させるという重要な役割があります。

肩関節は大きな可動域を持ち、また、回旋を伴った屈伸、内外転など複雑な動きを行いますが、安定していて、簡単に脱臼することはありません。

このような特徴も、腱板による関節安定化によるものと考えられます。

3 腱板損傷の治療法は?

では、治療について紹介していきます。

3-1 手術

腱板断裂の状態は様々ですが、完全に断裂した場合(全層断裂)、手術による治療を行うことがあります。

基本的に腱部が完全に断裂した場合、切れた腱が自然とつながることはありません。

年齢的に若く、また活動性が高い人の場合などが、手術が良い場合もあるでしょう。。

手術法は1つではありません。

担当医の判断によって、手術方法も変わってくるでしょう。

3-2 手術以外の方法

不全断裂といって、完全に断裂していない場合は、通常手術を行わず保存的療法を行います。

高齢者や活動性の低い人の場合、完全断裂を起こしていても、手術を行わず保存療法を行うことが多いです。

3~6か月程度保存療法を行って、症状が改善しない場合に手術を行う場合もあります。

保存療法には、安静をはじめ、抗炎症剤やステロイド剤による治療などがあります。

また、筋力低下などの障害を予防、改善するために運動療法(リハビリ)を行うことも大切です。

4 腱板損傷のリハビリを紹介する

腱板損傷に対するリハビリは、痛みの強さに応じて、適応していかなくてはいけません。

というのも、運動によって症状を悪化させてしまうことがあるからです。(リハビリの方法を間違った場合)。

しかし、これは間違ったリハビリをしてしまった場合に限る事なので。

リハビリが悪い。

というわけではありません。

むしろ、リハビリは行った方がいいでしょう。

断裂部位を悪化させないような運動プログラムの選択、負荷の選択などには専門性が要求されます。

自己流で行うのではなく、肩の治療経験豊富な医師に相談するとよいと思います。

医師の指示のもと、理学療法士や作業療法士などのリハビリスタッフが、リスクの少ないエクササイズを提供します。

セラピストは、どのような自動運動(自分で動かす運動)で、どの筋肉(腱板)が働くかを理解した上でプログラムを作成します。

また、他動的な運動(第三者が関節を動かす運動)を行う場合も、損傷腱板に負荷がかかりすぎないように調整しながら行います。

日常生活においては、痛みが強く出ないように注意しながら、通常の生活を送るようにします。

手を上げ下げする運動は控え、肩甲骨を動かす運動を行うようにするとよいでしょう。

5 時代の流れと共に、リハビリは進化している

理学療法士 イワモト
※理学療法士 イワモトの意見・考え

「リハビリ」と言うと「痛いもの」「強い負荷に耐えて頑張るもの」というイメージが、いまだに残っているかもしれません。痛いのを我慢して頑張れば早く良くなる…みたいなものが。

時代とともに変化してきたような印象はありますが、リハビリについて十分理解されていない部分もあるように感じます。

腱板断裂後に、痛みを我慢して、おもりを持ってガンガン筋トレなどはNGです。

早く治したい気持ちはわかりますが、焦りは禁物です。

弱い負荷で、痛みが出ないように優しく、です。

回旋筋などのインナーマッスルは、弱い負荷で、ピンポイントで狙ってエクササイズを行うとよいでしょう。

棘上筋を傷めているのであれば、内旋筋だけ、あるいは外旋筋だけ働かせるなどのプログラムがあります。

インナーマッスルのトレーニングは、セラバンド(チューブ)を用いる方法が有名です。

セラバンドは負荷の強さが選べますので、最も弱いもので行うことをおすすめします。

昔はこんなの訓練じゃないと思われていたのが、今では適切な訓練であると定義されています。

時代の流れと共に、リハビリの方法も変わってきている。

という事が言えますね。

6 まとめ

今回は、腱板損傷(断裂)についてお伝えしました。

腱板は回旋筋腱板と呼ばれ、肩関節周囲の回旋筋(1つは外転に働く)の腱からなる集合体です。

腱板は回旋などの運動に関わるほか、肩関節安定化の役割も担っています。

この腱板は、大きな外力が加わる、または加齢などで断裂を起こすことがあります。

よく断裂を起こすのは棘上筋腱です。

腱板の治療は、機能障害、痛みの程度、活動性などにより、手術療法・保存療法が選択されます。

腱板損傷の治療・リハビリは専門性を求められます。

医師の力を借りて、適切な治療・リハビリを実施していただくことをおすすめします。

執筆:mamotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:運営者 理学療法士 平林


理学療法士 平林
※ 編集を終えて・最後に ※

腱板損傷って聞いてもピン来ませんよね。

ただの肩の痛み・・・みたいな。

実際には、腱板を損傷すると肩が挙がらなくなる事があるし、痛みも強くでるので、顕著にわかると思います。

腱板損傷に対するリハビリ方法も様々ありますが、主にはインナーマッスル(肩の内部にある筋肉)を鍛える方法が良いでしょう。

ダイナミックに肩を動かす動作ではなくて、小さく肩を動かす動作で働く筋肉になります。

地味な動作にはなりますが、その方法が最も良いとされています。

腱板損傷でも、症状は改善する人も多くいるので、諦めずにリハビリに取り組んでいけば、きっとあなたの症状も解決するでしょう。

是非、取り組んでほしいと思います。

今回の話があなたの役に立てば幸いです。

では、本日も最後までありがとうございました。

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