私達は国家資格を取得しており、実際の現場で学んできています。
ですので、信憑性や信頼性は間違いありません。
共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して欲しいと思います。
で、一番伝えたい事は、【この記事の内容が絶対正しい!!】とは思わないでください。
という事です。
記事の内容は自信を持って提供していますが、医療の世界は個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。
ですので、一つの理学療法士の考えである。と捉えて欲しいです。
この記事があなたの役に立てばうれしいです。
では、宜しくお願いいたします。
1 理学療法士ってなに?
理学療法士についてこれから紹介していきたいと思います。
1-1 理学療法士ってなにをする人なの?
理学療法士は「理学療法士及び作業療法士法」に基づく国家資格のうちの一つです。
他に作業療法士や言語聴覚士と同じように、医師や他の医療関係者と連携しながら医療を支えている仕事です。
- けがや病気
- 高齢
- 障害のある人
- 障害の発生が予測される人
など。
さまざまな理由から、日常生活に必要な基本動作(主に寝返る、起き上がる、座る、立ち上がる、歩く)が、難しい人々に対してリハビリテーションを行います。
そして、自立した生活を送れるようになるまでサポートをする専門職(国家資格)です。
理学療法を用いて実際に治療を行う人々のことを理学療法士と言い、英語でPhysical Therapist(PT)と呼ばれています。
理学療法士の仕事は、病気やケガからの回復を促すことだけではなく。
一人ひとりの生きがいやその人らしさをサポートすることも、理学療法士の大切な仕事のひとつになっているのです。
1-2 そもそも理学療法ってなに?
理学療法は英語でPhysical Therapyと呼ばれ、病気、けが、高齢、障害などによって、運動機能が低下した状態にある人々に対し、主に身体的手段と物理的手段を用いて行う療法のことを指します。
身体的手段としては、主にストレッチや筋トレ、体操や歩行練習などを指しており、これらの手段によって身体機能状態の回復や改善を目指します。
物理的手段とは、電気や水、温熱や光線などを意味します。
理学療法の直接的な目的は運動機能の回復にありますが、日常生活活動(ADL)の改善を図り、最終的にはQOL(生活の質)の向上をめざします。
病気やけが、高齢など、何らかの原因で日常生活動作が不自由になってしまうと、生活に不便が生じます。
食事・着替え・外出などが難しくなり。
- ひとりでトイレに行けなくなる
- 着替えができなくなる
- 食事が摂れなくなる
- 外出ができなくなる
などの不便が生じてきます。
誰しもこれらの動作を手助けなく行いたいと思うことは自然なことでしょう。
ADLの改善は、QOL向上の大切な要素になるのでとても重要なのです。
理学療法では病気、障害があっても住み慣れた街・地域で、自分らしく暮らしたいという一人ひとりの思いを大切にしているのです。
2 理学療法士とリハビリテーションについて
ここでは、リハビリテーションと理学療法について紹介していきます。
2-1 理学療法士が行うリハビリテーションって、どういう事をするのか?
理学療法士の仕事には、以下のようなものがあります。
【個々の身体機能の評価】 身体の状態が今現在、どのような状態なのか? という事について、あらゆる検査方法を使用して確認します。
などなど 日常生活動作に必要な体の機能を評価します。 |
【分析】 さまざまな検査を用いて個々の痛みや身体機能について評価・分析します。 人の体の構造に関して、骨、筋肉はもちろん、神経レベルにまでおよぶ知識をもとに、患者さんの身体状況を把握します。 |
【理学療法プログラムの作成】 理学療法を受ける人について評価・分析し、問題点を抽出してその人にあった治療と予防のためのプログラムを作成します。 |
【基本動作能力の改善】 立つ、座る、歩くなどの基本動作の獲得を支援します。 |
【運動療法】 予防や治療の目的で、筋力や柔軟性、バランス能力の改善を目的に運動療法を行います。 |
【物理療法】 マッサージや温熱・寒冷、電気療法などの物理療法を用いて、痛みの軽減や麻痺の回復を行います。 |
【自立支援】 自立した生活が送れるよう、地域やご自宅においてのアドバイスを行います。 住宅環境(住宅改修)や生活環境(福祉機器等の利用)、移動(自動車・公共交通機関)など。 どうすれば暮らすために便利になるかのアドバイスもします。 |
治療の後、しっかり効果が出ているかどうかのチェックも行います。
また、必要に応じて、作業療法士や言語聴覚士など他のセラピストと連携を取りながら、さらに効果のある治療方法の検討もしていきます。
このように、個別的・個性的な目標を一人ひとりの患者さんに独自に設定します。
運動療法における平均的・標準的プログラムを、一人ひとりの患者さんに画一的・機械的に実行していくというのは真のリハビリテーションではありません。
しっかりと、一人一人に適したリハビリテーションを提供しなくてはいけないのです。
2-2 理学療法士とリハビリの必要性について
クリニックや病院、リハビリテーション専門施設は、体の機能が衰退してしまった人や痛みやしびれなどで思うように体が動かない人に対して、元々の機能を取り戻せるように促したり、指導したりして、機能の再発揮できるように理学療法を提供します。
スポーツチームにおいては、選手のケガに対して専門の知識を持ったチーム専属の理学療法士がいることも少なくありあません。
また、医療機関だけでなく、介護施設などでは、寝たきり予防に向けてリハビリテーションが当たり前になってきています。
他にも各市町村における地域支援事業への参加、介護従事者やボランティアへの指導を行ったりと。
職域は幅広くなっている職業なので、活躍の場は大きくなってきていると言えます。
3 理学療法士として必要な事について
つぎに、理学療法士に必要な事柄について語っていきます。
3-1 理学療法士のやりがいとは何か?
何よりも、患者さんの身体機能の向上が図れた時には喜びがあります。
患者さん本人やご家族の方々に感謝されることは素直に嬉しくなります。
- 腰が痛くて、仕事ができなかったのが、先生の指導で改善して、仕事に行けるようになった
- 首の痛みが辛すぎてデスクワークが憂鬱だったけど、痛みが無くなって、デスクワークができるようになった
- 片麻痺で一人で買い物に行くのが怖かったけど、うまく歩けるようになって、買い物に行けるようになった
- 慢性的な腰痛で毎日、腰に気を使っていたけど、リハビリによって腰が気にならなくなった
など。
私達、理学療法士が介入する事によって、辛かった症状が改善された!
なんていう事が多々あるのです。
このような言葉が我々、理学療法士のやりがいでもあり、活力になるのだと思うわけです。
また、
- 看護師
- 作業療法士
- 言語聴覚士
- 医師
- ソーシャルワーカー
- ケアマネージャー
などの他職種と患者さんについて会議などを通して連携も必須です。
その際には、各々が専門職としての立場から患者さんにアプローチできる環境にあり、ここには充実感を感じる事もあるでしょう。
自分の意見だけでなく他職種の意見にも耳を傾けられるようになった時には、自分自身の成長を感じ、多角的なアプローチで患者さんを評価・分析できるようになると思います。
自分だけの意見に固執するのではなく、多職種の意見を交えながら、【よりもっと患者さん(利用者さん)】を良くしてあげたい!!
という想いが必ずでてくると思うのです。
我々、理学療法士は、身体機能だけでなく患者さんの心と向き合うことが必用で。
その結果、患者さんや利用者さんを笑顔にすることができる喜びがあると思うのです。
3-2 理学療法士として、大切な心構えとは何か?
理学療法士に限ったことではないですが、「心」から接することだと思います。
理学療法士も人間ですので、AさんとBさんがいたら、無意識に接し方が変わってしまうことも恐らくあるでしょう。
プライベートならそれでいいかもしれませんが、あくまで治療者として、仕事としての関わりなので。
「心」をもって理学療法をすることのは当然であり、忘れてはいけない事だと思うのです。
また、
医療者と患者さんという立場ではありますが、働く場所のほとんどで患者さんは年上の方が多いかと思います。
ですので、人生の先輩であり、その人生の一部分に寄り添わせてもらうという気持ちを忘れてはいけません。
理学療法士は患者さんを先導しつつも患者さんに寄り添い、伴走することが大切だと思うのです。
つまり、二人三脚と一緒だと思うわけです。
また、自分一人にできることには限りがあることを理解しておきましょう。
「心」から接するために、理学療法士自身の心身状況が良好でないと、接し方に影響が出てしまう恐れがあります。
なので、自分自身のプライベートも充実させる事で、「心」が豊かになり仕事にも良い影響が生まれると思います。
3-3 理学療法士として求められることってなに?
本来の目的からいえば、対象となる方のできること、できないことを評価する事が必要です。
そして、それぞれを向上させるような理学療法を提供することになります。
また、それよりも、現在の身体機能を生活場面に近づけるために、他職種との連携や家族との情報共有などのマネジメントが必要になるのです。
そして、その範囲は少しづつ、地域まで広げていく必要もあるでしょう。
これを支える要素として、話を聴く力(情報を引き出す・傾聴するなど)や判断は簡潔に行うこと、新たな取り組みを見出すアイデア力が必要になってくるのです。
ですが、何よりも求められることは、患者さんやご家族などの気持ちに寄り添うことです。
誰でも元気なときや落ち込んでいるときがあると思います。
その際に、自分にできる介入の仕方を模索し継続していくことが必要でしょう。
「病」は「気」からという言葉にもあるように、「気」に対してケアしていくことが求められます。
語彙力や表情にも気を配れるよう、自分をセルフコントロールできる力も身につけるのが良いと思うのです。
3-4 理学療法士になるためには?
国家試験の受験資格を得るために、高校を卒業後、指定の専門学校又は医療系大学に進学し3年間又は4年間、専門的な教育を受け卒業することが必要です。
卒業が見込まれると在学中に国家試験を受験でき、基準点に達すれば合格となります。
理学療法士の国家試験の合格率は70~80パーセントであり。
受験資格を得られる学校の授業内容を勉強すれば合格する事はできるでしょう。
なによりも、理学療法士になりたいという強い想いや目標・目的を持っていれば、必ず合格できるでしょう。
確実な動機がなければ学生生活すら大変で続けていけないと思うので。
確実な目標・目的や強い想いを持つようにするのが必要だと思わけです。
4 理学療法士からみる作業療法士との違い
理学療法士は、
- 寝返る
- 起き上がる
- 立ちあがる
- 歩く
など、日常生活で必要な基本動作ができるように。
身体の基本的な機能回復をサポートする動作の専門家です。
歩行練習などの運動療法や、電気・温熱・光線などを使った物理療法を用いて、身体の機能や動作の回復を促し、自立した日常生活が送れるように支援します。
例えば、患者さんが脚を骨折したとき、理学療法士は運動療法や物理療法などを用いて、身体の基礎的機能の回復をサポートします。
一方、作業療法士は、先ずその方がどのような生活をしたいのかを考え、障害のない日常生活を送るために必要な機能回復・獲得を考えます。
その上で、着替える、入浴をする、散歩するなどの作業を通して脚の機能回復を支援します。
また、理学療法士と異なる点として、作業療法士はそううつ病、摂食障害などの精神障害の患者さんも対象としています。
よく、手は作業療法士で体や足が理学療法士というように思っている方も多いですが、実際はそんなの関係ありません。
手も足も理学療法士は診ますし。作業療法士も手も足も診るでしょう。
ただ、言葉通り理学と作業の違いはある中で、専門性は若干違ってくる事実はあります。
- 脳梗塞で手の指とかが使いづらい
- 手の指先がしびれてつまめない、にぎれない
- 包丁を使えるようになりたい
などの日常生活動作で細かい動作が必要な場合には、作業療法士の方が優れているしょう。
なので、理学療法士と作業療法士の双方のリハビリを受ける事が一番のベストだと思うのです。
さらに、発音などに問題がある場合は言語聴覚士が必要になるでしょう。
また、どちらも法律的には名称独占であって業務独占ではないので、働く場所によって業務内容は変化しています。
なので、具体的な役割は曖昧になっているようにも感じます。
※名称独占とは:資格がなくてもその業務が行えます。
しかし、資格がなければその名称を名乗れません。
理学療法士、作業療法士、調理師、介護福祉士、社会福祉士などが該当します。
※業務独占とは:資格がなければその業務が行えない。
資格がない状態でその業務を行うと刑罰の対象となります。
医師、看護師、准看護師、薬剤師、診療放射線技師など、多くの医療資格が当てはまります。
5 理学療法士の今後は?理学療法士の可能性について
では、理学療法士の未来について私が思う事を話していきたいと思います。
5-1 理学療法士が活躍できる場所とは
現法下では、理学療法士が保険診療を使用しての開業権はありません。
リハビリテーションを行うには医師の指示が必要になります。
そのため、
一般的には病院(急性期・回復期・維持期・終末期)や介護老人保健施設、クリニックや訪問系サービス事業所で従事している理学療法士が多いです。
その他にも、障害者自立支援施設や、特別養護老人ホーム、デイサービス等において、機能訓練指導員として従事したり、スポーツにおけるトレーナーとしても活躍しています。
また、医療保険や介護保険を利用せず、利用者が自費であれば、施術サービスや靴・インソールの作製、体操教室や介護予防教室など医療福祉面だけでなく、人間の動作に関連した分野についても、活躍できる職業であるといえます。
5-2 理学療法士の今後の可能性
理学療法士という職業の世間の認知度はまだまだ低いと思います。
なので、まずは理学療法士にできることや行っていることの専門性を、地域から全国的に周知していく取り組みが必要なのではないでしょうか。
超高齢社会となった今、地域では大変な思いをしながら一人で暮らしている高齢者がいます。
仕事をしながら介護をしている家族もいます。
そういった境遇の方々にリハビリテーションの概念が周知出来ていなければ、体に支障が生じた時に対処ができないと思うのです。
病院はあったとしても、専門的な正しいリハビリをしなければ、体の機能が回復しないとなった場合はさぞかし大変な事になるのではないでしょうか。
なので、超高齢化社会に進みつつある今、リハビリテーションの概念を周知していく事は必須だと思う訳です。
そのためには、地域の実情に合わせた行政的な政策転換も必要だし。
理学療法士はこうした様々な課題に対して、積極的に関わることで安心で豊かな暮らしを支えることができるのではないでしょうか。
そのために、地域のイベントでリハビリテーションのブースを出展したり、行政と連携して無料相談窓口を開いたりして理学療法士が地域において親密な存在になることが必要だと思うのです。
病気、けが、高齢、障害のある方々が共に生きる社会を構築する一助になるのが理学療法士という仕事だと思うわけです。
6 まとめ
理学療法士という仕事は、一言でいうと、【やりがい】の仕事であると思っています。
- 患者さん・利用者さんの痛みやしびれを治してあげたい
- 患者さん・利用者さんの辛い症状をどうにか良くしてあげたい
- 患者さん・利用者さんの悩みを聞いて、解決させてあげたい
など、患者さんや利用者さんの為に行う仕事だと思うのです。
そして、
患者さん・利用者さんの力になってあげて、自分自身も【力に慣れたんだなぁ】という認識を感じるられる事で。
自己重要感を得て、満足度が上がる。
という事が言えると思うのです。
つまり、患者さん・利用者さんの為に全力で尽くす行動が自分の為にもなっている。
という図式です。
これが、医療者の心理であり、無意識に我々が求めている事でもあるでしょう。
私は、理学療法士として、沢山の患者さんや利用者さんを診てきていますが、それぞれ抱えている症状や背景が違います。
その一人一人に寄り添って、【この患者さん・利用者さんの為に何ができるのか?】これを考えるべきでしょう。
中には、治療者や施術者の方が行いたい方法を押し付けてしまう事もあると思いますが。
このような事はよろしくないと思うわけで。
それだと、患者さん・利用者さんの満足度はあがらないと思うのです。
なので、理学療法士は【患者さん・利用者さんファースト】思考が必要不可欠の仕事だと思っています。
今回のお話が。
- 将来、PTになりたいと思っている方
- 現在、PTとして働いているという方
- 将来OT・STになりたいと思っている方
- 現在、OT・STとして働いているという方
- リハビリテーションってなに?と調べてこの記事を読んでいただけたあなた
の力に少しでもなれらた嬉しく思います。
執筆:mamotte運営者 理学療法士 平林
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mamotte運営管理者で理学療法士の平林です。
突然ですが、あなたは理学療法士(りがくりょうほうし)って知ってますか?
みたいなイメージで、正直、知らないって人の方がまだ、多いでしょう。
最近になって、認知されてきている感じがしますが、まだ、理学療法士が具体的に何をする人であるのか?
というのを知っている人は少ないと思います。
という事で。今回は、【理学療法士について知ってほしい】という想いで記事にしました。
などについても話していきます。
この記事を読むことで、
といった2点のメリットがあります。
この記事を読んで、理学療法士について知って欲しいなぁと思います。
でさらに、このような思いの中で、大前提に思ってほしい事がありまして。
私達、理学療法士は、患者様や利用者さん・お客様など、場面毎に対称とする相手の為に全力で取り組んでいる方がほとんどです。
【良くなって貰いたい。症状を解決させたい。もっと、技術を向上させてあげたい】
の気持ちが一番です。
理学療法士は自分の仕事に誇りを持ち、【患者さん・お客様・利用者さん】の為に還元する仕事だと思っています。
このような気持ちをしって欲しいと思います。
という想いがあるのを聴いて頂いた中で、今回の内容を少しでも理解していただけたら嬉しいです。
では、本日もよろしくお願いいたします。