

私達は国家資格を取得しており、実際の現場で学んできています。
ですので、信憑性や信頼性は間違いありません。
共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して欲しいと思います。
で、一番伝えたい事は、【この記事の内容が絶対正しい!!】とは思わないでください。
という事です。
記事の内容は自信を持って提供していますが、医療の世界は個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。
ですので、一つの理学療法士の考えである。と捉えて欲しいです。
この記事があなたの役に立てばうれしいです。
では、宜しくお願いいたします。
目次
1 コルセットをしたままトイレは辛い。どうした方がよいかを考察した。
コルセットをしたままだとトイレが辛いですよね・・・。
外すのも面倒だけど、外さないとできないし・・。
と思う事でしょう。
骨折の状態やその他の条件によって、コルセットの必要度は違います。
もしかしたら、「コルセットは絶対に外してはいけない」と医師から指示がある場合もあるかもしれません。
その中で、これより、理学療法士の視点を中心にお伝えします。
参考程度によろしくお願いいたします。
1‐1 理想は、面倒だけどコルセットを外したほうが良い
コルセットは常時つけるというのが一般的な考え方です。
なので、トイレの時もできれば外さないで欲しいのが本音である。
という医者もいます。
でもね、そもそも、コルセットしてたら、トイレ動作はやりづらいし、辛いよね。
というお話です。
なので、トイレ動作くらいの数分程度であれば、コルセットは外しても良い。
と思うのです。
むしろ、トイレ動作において、コルセットを外しただけで、痛みが悪化するなんてことがあれば、それは、まだ、トイレ動作が早かった。
という解釈もできます。
その場合は、まだ、尿道カテーテル(バルーン)の適応なのではないか?
と思う訳です。
なので、トイレ動作において、コルセットは面倒だけど、外すのが理想かなあと思います。
1‐2 コルセットをしたまま、排泄をしても問題はない
実際には、コルセットをしたままトイレに行けるなら、問題ありません。
それでよいでしょう。
悪化する事もなく、実行できるのであれば、コルセットを着けたままのトイレ動作がベストなのは間違いありません。
もちろん、トイレ動作は行いにくくなりますが、コルセットを着けたまま排泄することができます。
しかし、コルセットをしたままだと、体幹を前に倒さない立ち上がりやしゃがみこみの動作となるので、注意が必要です。
便座カバーを開ける時も、背中を倒せないので、膝を曲げて便座カバーを開けるしかありません。
コルセットを着けた状態での動作は、不自然で難しくなりますので、難しいと感じた時は一人で無理をせず介助を頼むようにしてください。
1‐3 OPE後などは、ベッド上での排泄になる可能性が多い
OPE後、1~2週間はベッド上での排泄になるでしょう。
直ぐに動いて良いという事にはなりません。
なので、2週間を目安にベッド上での排泄になる事が多いです。
さらに、その後も安静が強く求められる場合もベッド上の排泄になる可能性が高くなるでしょう。
夜間の頻尿がある場合は、おむつを使用したり、管を挿入したりして対処することもあります。
で、動けるようになれば、ポータブルトイレやトイレへの移動で行います。
つまり、動けるなら、ポータブルトイレや通常のトイレ動作になる。
という事です。
2 コルセットをしたまま、トイレに行っても患部への負担は少ない。
そもそもコルセットは、骨折部位を固定するための物なので、装着したままトイレに行って問題ありません。
コルセットを着けてトイレに行ったからと言って、そのまま患部への負担が増加するわけではありません。
ただし、コルセットを装着すると動作が制限され、下肢への負担が増して痛みをかんじちゃう。
みたいなことはあるかもしれません。
いままでの生活では行っていなかった動き方をしなければならなくもなります。
その場合は、動き方の練習を十分行ってからトイレに行くようにするといいでしょう。
なので、痛みがひどくなければ、コルセットをつけたままトイレもOKです。
3 コルセットをしたままトイレに行くなら、おむつよりも、リハパンとパットの方が良い
→できれば、おむつよりも、リハパンの方が楽だと思う。
リハパンって知ってますか?
おむつと言えば紙製が主流ですが、最近ではテープ式とパンツ式があります。
おむつと言えばテープ式を指すことが多く、パンツ式のものはリハパンなどと呼ばれることがあります。
これどちらも大枠はおむつです。
テープ式おむつは、寝た状態での付け外しを想定したもので。
トイレで、立った状態での付け外しは、できなくはないですが、手間がかかります。
一方、リハパンは簡単に上げ下ろしができますので、トイレで排泄をしている人に適しています。
尿取りパッドは、必ず必要ということはありませんが、トイレでの排泄が間に合わないことがある人には重宝します。
尿が少し漏れただけのような場合は、パッドだけ交換すればよいので、無駄が少なくなります。
なので、トイレ動作の時はパンツ式おむつのリハパンが楽なのは間違いないかなと言えます。
4 コルセットは体幹の固定の為に使うのが目的

「コルセットはしっかり装着しないと意味がないから、緩めないように」と医師から指示が出る時があります。
そうなると、看護師さんやスタッフは本当にしっかりと締めるようになります。
素直に言えない患者さんは、そのせいで苦しくなり、呼吸が浅くなってしまう人もいます。
(まぁ、これは個人的な感覚もありますが。)
医者から、しっかり締めないといけないと言われているので、呼吸が苦しいのも我慢しているわけです。
お腹も圧迫されているので、苦しい状態を我慢しちゃってるといえます。
これはやりすぎなんですが。
確かに「ゆるゆる」では効果がないのですが、締め過ぎて苦しいほどに強く締める必要もありません。
ここは適度な締め付け具合が必要になるところです。
大事なのは、背骨が固定されていればいいという話です。
極論、食事中やトイレ中において、患部に無理な動きが無いように、自分自身が体幹を固定しておけばコルセットなんていりません。
もし、自分の筋力も使って姿勢を保つ事ができれば、コルセットを緩めても良いわけですし。
コルセットなんていらない。です。
コルセットの目的は、体幹の筋力を使わなくても(意識しなくても)、体幹を固定できるようにするものです。
つまり、体幹の姿勢をコントロールできる状態では、コルセットに頼る必要がないのです。
いや、頼ってはいけないんです。
【体幹の固定の為に使う】という本質的な部分を理解すれば、柔軟性をもってコルセットを活用できると思います。
5 まとめ
今回は圧迫骨折後のコルセットとトイレについてお伝えしました。
圧迫骨折後のコルセットは、時期が来るまで着けっぱなしにするように指示を受けることもありますが、トイレは外して行った方が、安全で楽に行うことができる場合もあります。
もちろん、コルセットを着けた状態で行っても、患部の負担になることは少ないでしょう。
ただ、動作が制限されることによって、他の部位へ負担がかかったりする事があるので注意が必要です。
圧迫骨折後は、トイレに移動するまでに時間がかかるなどで、排尿が間に合わなくなることもあります。
そのような場合も想定して、リハパンと尿取りパッドを組み合わせるなど工夫をするとよいでしょう。
圧迫骨折後のコルセットは、トイレ動作に影響を与えるものです。
それぞれが安全かつ楽に行える方法を見つけてください。
今回の内容が少しでも参考になれば嬉しいです。
執筆:mamotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:mamotte運営者 理学療法士 平林
PS:一緒に読んでほしい記事を紹介しておきます。参考にしてください。

コルセットをしながらトイレに行くのって、大変そうですよね。
いちいち、外さなくてはいけないし。
本人も辛いだろうし、これがまた、利用者さんや患者さん本人で外す、着けるができなければ、それを解除するヘルパーさんも大変ですよね。
うん・・・・
なので、一番は、コルセットに頼らないでも大丈夫。
という体になる事でしょう。
でも、治療当初にコルセットを処方されてしまうので、コルセットがないと怖いとか、不安。
といった気持ちになってしまうのは当然なんですよね・・・
ぶっちゃけ、コルセットがない方がメリットは高いし、治療当初でもコルセットが適応にならない。
って人もいるのが実際です。
でも、コルセットを処方されるとせざるおえない。みたいな。
うーん。
一番は、コルセットをしないでも大丈夫!といった腰の強さを得るのと。
正しいコルセットの使い方を身に着けておくいいのかなぁと思う次第です。
本日も最後までありがとうございました。


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mamotteライターで理学療法士のイワモトです。
圧迫骨折の治療において、コルセットはほぼ処方されるでしょう。
コルセットを使うと出てくる問題点がトイレ動作についてです。
コルセットをしながら、トイレは辛いし、もしくは、トイレの度に外す、着けるをしなくてはいけない。
という手間が発生します。
トイレにおいてのコルセット問題は悩むところです。
そこで今回は、【圧迫骨折後でコルセットとトイレ問題】をテーマに記事にしました。
この記事を読めば、
◎圧迫骨折、コルセットとトイレ問題についての悩みが少しは解決するでしょう。
ちょっとでもあなたの参考になれば嬉しいです。
では、本日もよろしくお願いいたします。