私達は国家資格を取得しており、実際の現場で学んできています。
ですので、信憑性や信頼性は間違いありません。
共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して欲しいと思います。
で、一番伝えたい事は、【この記事の内容が絶対正しい!!】とは思わないでください。
という事です。
記事の内容は自信を持って提供していますが、医療の世界は個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれでして。
一つの理学療法士の考えだと、捉えていただけたらと思います。
この記事があなたの役に立てばうれしいです。
では、宜しくお願いいたします。
1 椎間板ヘルニアを治したいならある程度の運動はするべき!その理由3つを紹介
早速ですが、なぜ運動をすると椎間板ヘルニアの症状軽減・改善につながるのか?
について話していきます。
理由その①:適度な運動で椎間板を構成する組織が柔軟になるから
適度な運動は、背骨を構成する腰椎の柔軟性の向上につながります。
「椎間板ヘルニア」の病状は、背骨と背骨の関節のズレが原因でも、椎間板の一部が膨れ上がったり、椎間板内部の髄核(ずいかく)が飛び出したりすることで発症します。
ですので、椎間板の状態が重要になってきます
人体を支えるには、骨格や筋肉が重要であり、運動することで機能が維持されます。
それが逆に、運動をしなくなると骨密度や筋力も下がり、機能は低下します。
そうなると次第に、組織は柔軟性を失い、もろくなって、筋肉の組織が弱くなったり、姿勢が悪くなりがちになります。
さらに付随して、椎間板も本来であれば、背骨へのクッションの働きをするのですが、運動をしなくなることで、その機能が低下してしまうと考えられます。
したがって、椎間板のクッション機能が失い、弱くなり、椎間板ヘルニアのような状態になってしまう。
という事がいえるのです。
運動をしなくなる
↓
筋力、柔軟性の低下、姿勢などの悪化
↓
椎間板のクッション(衝撃吸収能力)機能の低下
↓
ヘルニアになってしまう
といった流れです。
ただし、外傷かなにかで椎間板ヘルニアになってしまった場合は、どんどん運動したほうが良いというわけではありません。
外傷などの場合は、過度の運動(激しいスポーツなど)で椎間板ヘルニアを悪化させてしまうこともあります。
運動の程度やその方法というのは、椎間板にとって重要なポイントです。
さらに、身体の状況によりますが、適切な運動を行うことで、椎間板内部の髄核の位置を正しい位置にもどすことも可能です。
そうなると、椎間板ヘルニアの症状を軽減・改善につなげやすくなります。
理由その② 運動をしないと、痛みを引き起こさないだけで、根本の改善には繋がらないから
運動をしない = 患部を安静にする
という認識の人が多いのが実際です。
しかし、椎間板ヘルニアの改善の為には、安静は極力しない方が良いと言えます。
安静にする事をすべて否定しているわけではないのですが、椎間板ヘルニアに関しては、動ける範囲で動いていく。
という思考の方が良くなりやすいのです。
例外として、ぎっくり腰のような発症直後のひどい痛みがあるときなどは、動けないこともありますから、そのようなときはしばらく安静の時間が必要になることもあります。
なので、安静にすることで、ある程度痛みを回避できるというメリットもあるので、必要な時に最低限安静にすることは問題ありません。
ここでの安静とは、必要以上の不要な安静に関してを言っています。
つまり、無理しなければ動けるし、比較的動く事はできる。といった状況に関していっています。
ずっと安静にしていたら、そのうち治るだろう!!的なやり方は望ましくないよ。というお話です。
だいたいの腰痛は、原因が不明で、統計的にも早めに動いた方が予後は良いということが言われています。(最低限の安静期間の後、早めに日常生活に復帰する。」特別な運動療法は必要ない)。
逆に言えば、安静にしていると治りが遅くなるのです。
なので、椎間板ヘルニアでも適切な運動(療法)を行う方が、椎間板ヘルニアの改善率は上がる。
という事が言えると思います。
理由その③ 運動をして、体を動かす事でストレスの発散や筋力UPにつながるから
人体の骨格系は、体重の荷重や適度な運動でその筋肉を使ったり、動かしたりする事で機能が維持されています。
なので、運動することで、柔軟性も保たれます。
つまり、運動をしないと、体の機能は衰えていくばかりで、どんどん弱くなってしまいます。
その結果、椎間板ももろくなってしまい、椎間板ヘルニアにもなりやすくなってしまうといった流れが言えます。(若干こじつけのようにも、感じるかと思いますが、多かれ少なかれ、事実ではあるので、理解いただけたら幸いです。)
注意点としては、運動ではなく、ストレッチをしなければ、柔軟になるわけではありません。
ストレッチもやりすぎて、度を越せば椎間板の変性を進めてしまう場合もあります。
要するに「適度な運動やストレッチをする」事がもっとも大切なポイントです。
そして、運動はストレスの発散にも繋がるので、精神的な面への効果も高い影響があります。
人は体が元気でも、メンタル面が下がってしまうと、不思議と体も弱くなりがちです。
心理的、メンタル面のダメージが多いと、気分も下がり、身体機能にも影響を大きく与えるのです。
あなたも、感じた事はないでしょうか?
気分が落ちてると、体が痛かったり、だるかったり、なぞの症状がでてきたりなど・・・・
きっと少しは経験があると思います。
『病は気から』という言葉がありますが、結構事実であって。
気分が下がっていると病になりがちです。
ですので、運動をする事で、ストレス発散につながり、椎間板ヘルニアのリスクも下がるよ。
という結論です。
これもまた、こじつけ要素もありますが、事実ではあるので、参考程度にしてください。
2 しかし、残念ながら誰しもが全員良くなる。というわけでもない。
ここでは、みんながみんな良くなるわけではない。という話をします。
というのも、運動をしても椎間板ヘルニアが軽減しなかったり、椎間板ヘルニアになってしまったりする人も残念ながらいるのが事実だからです。(当たり前といったら、当たり前なのですが・・・・・)
これは、椎間板ヘルニアの状態の多様性なところに原因があります。
椎間板は、背骨と背骨の間にある緩衝材の役割をしている物質であり、椎間板の変性具合、髄核の飛び出し具合によって、症状が大きく変化するからです。
もちろん、椎間板だけの原因ではなく、身体機能など、内臓関係の影響も大きく関係しているとは言えますが。
椎間板ヘルニアの根幹は、椎間板の髄核が飛び出してしまう。という部分にあります。
で、運動をして症状が改善する人には有効なのですが、改善しないこともあるということです。
特に重度のヘルニアでは、運動によって悪化することもあって、運動よりも手術による髄核の除去や対処が早急に必要になることもあります。
(すべてが手術というわけではありませんが、手術をする方が良いという人も必ずいるよ。という事です。)
なので、すべての人が運動をして良くなるよ。と言い切れない事実があります。
また、手術後は運動(リハビリ)をする方が、予後は圧倒的に良くなるので、最終的にはリハビリといった運動が必要になることは間違いないでしょう。
3 やはり、運動はするべきだと思う!というお話
リハビリ業界では、椎間板ヘルニアへの運動療法は一般的?であると思っていますが、医師によってはそれほど必要性を感じていないこともあるようです。
確かに一部分を見るとそう感じることもあります。
ハイレベルなスポーツをやっている人が、椎間板ヘルニアを発症した場合などです。
その人の身体的なパフォーマンスは高く、筋トレなどの必要性を感じないため、特に運動は必要ないのではと思われることもあるでしょう。
しかし、それでもやはり、筋トレは必要ないにしても「リハビリ」は必要です。
リハビリには、筋トレのような訓練だけでなく、自己管理能力を高めるという役割もあります。
この人がリハビリを行わずスポーツに復帰して、また同じような行動をしてしまうと、再発のリスクが高いと言えます。
リハビリでは、椎間板ヘルニアを発症した原因について、多くの要因を考察します。
フォームが適切か、筋力のアンバランスや姿勢の崩れは無いか、脚長差はないかなどいくつかの検査評価を行って、問題点を抽出します。
出てきた問題点をクリアしていくのがリハビリです。
そのために運動が必要ならば、運動を取り入れます。
フォームの改善を繰り返し行うこともあります。
日常生活の指導を行うこともあります。
多くの場合、患者には問題が潜んでいて、運動が必要になることが多いのです。
という事で、椎間板ヘルニアの治療法として、運動による方法を見直してもらえる機会になれば嬉しいです。
4 まとめ:椎間板ヘルニアは、できる範囲での運動をして、リスク・症状の軽減・改善を目指そう。
今回は椎間板ヘルニアは、運動をするべきだ!というこじつけに近い思考をお伝えしました。(事実ではありますが、解釈の違いは人それぞれあるので・・・・)
椎間板ヘルニアは、安静にしていれば自然に治るというものではありません。
一時的な安静が必要になることもありますが、長期の安静では、筋力低下や組織の柔軟性を低下させるなどのデメリットが多くなります。
適切な運動を取り入れれば、早期より症状を改善できる可能性もあり、最終的な予後としても運動を行った方が良い結果が得られるでしょう。
ただし、例外があることも忘れてはいけません。
重度のヘルニアでは、運動によって悪化を引き起こすこともあります。
運動を行う際は、その運動が自分に適しているかどうかを慎重に判断しながら行うようにしましょう。
この時に運動が適しているかどうかの判断を仰ぐのは、我々理学療法士か、お医者さんなどがいいと思います。
やはり、専門家の知見を取り入れて、自分が納得して上で、行動に落とし込むといいでしょう。
今回の話があなたの健康につながればうれしいです。
では、本日もありがとうございました。
執筆:mamotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:mamotte運営者 理学療法士 平林
運動といっても、色々な運動があるし、人それぞれの解釈があるから難しいですよね。
で、ここで言っている運動とは。
【軽く体を動かす程度でも良い】
という感じです。
年齢、体力、生活習慣によって、運動も変わってきますしできる事が変わってくるのは当然なので。
一概にコレをやればいい。
とかではなくて。
【自分自身が心地よい程度に体を動かす事】
という解釈をしてほしいと思います。
例えば、
- 自宅でできる範囲でストレッチをする。(無理する必要はありません)
- 散歩として、歩きにいく。(この時、少し姿勢を意識したりします)
- 家の中で、立ち、座りを繰り返す
- ラジオ体操を意識してしっかりやる(意識してやる事が大切です)
- 走れる人は、走る、筋トレをする
などなど。
自分の体力に適したレベルでおこなえるといいでしょう。
そして、日常生活の中に適度に運動をとりいれて、椎間板ヘルニアの症状の軽減・改善につながればいいなと思います。
今回の話が少しでも役に立つとうれしいです。
【役に立つ】椎間板ヘルニアの痛みを改善させる3ステップを紹介
椎間板ヘルニアの痛みを改善させる為の考え方を3ステップで紹介しています。
この3ステップを理解しておくことで、椎間板ヘルニアの症状を改善させる事ができるかもしれません。
是非、参考にしていただきたいと思います。
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mamoteライターで理学療法士のイワモトです。
今回は、椎間板ヘルニアを治したいなら、ある程度の運動は行うべきである。
という話をします。
運動をしている、していないでは、椎間板ヘルニアになってしまう可能性が変わってきます。
運動をする事で、椎間板ヘルニアになりづらいだろう。
ということが言われており、今回はそんな話をします。
この記事を読めば、
◎ 椎間板ヘルニアにならにようになるために、運動が必要な事が理解できる。
◎ 運動をする事で、椎間板ヘルニアの症状を軽減・緩和させる事ができる可能性が大きいという事が知れる
といった2つの事があります。
最後まで読んで、椎間板ヘルニアのリスク軽減・症状改善に繋がればうれしいです。
では、よろしくお願いいたします。