脊柱管狭窄症に関する手術費用と気になる情報を紹介してみた

脊柱管狭窄症の手術費用

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※この記事はリハビリテーションの専門家である、理学療法士2名の思考と考えを交えて紹介しています。

内容は絶対ではありませんが、国家資格を取得しており。

学んできた経験があります。

ですので、信憑性や信頼性は間違いない部分もあります。

しかし、個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。

共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して頂けたら嬉しいです。

ですので、この記事の内容が絶対正しい。

とは思わずに、リハビリテーションの専門家の意見や見解である。

というように捉えてほしいと思います。

この記事があなたの参考になれば嬉しいです。

是非、宜しくお願いいたします。

mamotteライターの紹介


理学療法士 イワモト

皆様こんにちは。

mamotteライター、理学療法士のイワモトです。

脊柱管狭窄症の症状で辛い思いをされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

手術を検討している場合気になる部分でしょう。

理学療法士 平林

こんにちわ。

運営者で理学療法士の平林です。

脊柱管狭窄症と診断されてからといった以降、

足のしびれや下肢の痛みやしびれが治らない、弱くならない・・・

といった場合、不安になるし、心配するでしょう。

こんな症状の時だと、医者からは手術をススめられる場合も多いでしょう。

という事で、

今回は、脊柱管狭窄症の手術の費用について紹介していきます。

脊柱管狭窄症の手術の費用から、手術のメリット・デメリット。

さらに、

手術の危険性について詳しくお伝えしたいと思います。

この記事を最後まで読めば、脊柱管狭窄症の手術について理解できるようにしています。

是非、最後までおよみください。

それでは、本日もよろしくお願いいたします。

1 脊柱管狭窄症の手術費用を紹介する

脊柱管狭窄症の手術費用を紹介

では、

早速脊柱管狭窄症の手術費用に関して紹介していきたいと思います。

手術には、除圧術固定術という二つの方法に大まかに分かれています。

1-1 脊柱管狭窄症の手術における平均的な金額

脊柱管狭窄症の手術方法には数種類ありますが、従来から実施されている一般的な手術の場合、約40万円程度(手術費、入院費、食費など)となります。

特別な手術以外の場合は医療保険が利用できます。

なので、

1割~3割負担と考えて頂けたらと思います。

また、

医療費が高額になる場合は後にのべますが、高額療養費制度を利用することもできます。

1-2 手術には、除圧術と固定術がある

脊柱管狭窄症の手術において、除圧術固定術(除圧固定術)の2種類を紹介したいと思います。

1-2-1 除圧術とは

脊柱管狭窄症は脊髄(馬尾神経を含む)の通り道が狭くなり、神経を圧迫することで起こるものです。

除圧術は椎骨(ついこつ)の一部を削ったり、切り取ったりすることで、神経への圧迫を取り除く方法です。(椎骨の背中側に椎弓があります。真ん中の飛び出した突起は棘突起(きょくとっき)といいます。)

これらの椎弓や棘突起などを削ったりするのが主になるのが、除圧術です。

例として。

  • 椎弓(ついきゅう)切除術
  • 開窓(かいそう)術
  • 脊柱管拡大術

などがあります。

開窓術は椎弓の一部を切り取る方法で、症状が比較的軽い場合に用いられます。

1-2-2 固定術とは

固定術は、多くの場合除圧術と併用され、除圧固定術というようになります。

まず、除圧術を行い、不安定になった脊柱を安定化させるために自家骨等(自分の体の一部の骨や筋肉)を移植します。

そして、後に金具などで固定します。

つまり、

骨の一部を削り取った後に、自家骨で固定をして、金具で繋ぎ止める。

という流れです。

なので、

背骨の一部に金具が挿入されている状態になります。

入院期間は固定術の方が長くなりやすいです。

コルセットの装着期間も長めとなるでしょう。

このように思っていただけたらと思います。

2 除圧術と固定術では金額が違うのか?

手術の金額について

除圧術と固定術では手術料金に違いがあります。

参考として表にしてみました。

診療報酬点数の違い

除圧術(椎弓切除)

固定術(後方椎体固定)

1カ所 13,310点 

133100円

1割負担  13310円

2割負担  26620円

3割負担  39930円

41160点 

411600円

1割負担 41160円

2割負担 82320円

3割負担 123480円 

 

2カ所目 13,310×0.5点加算

66550円

1割負担 6550円

2割負担 13100円

3割負担 19650円

 3か所目 13310×0.5点加算

66550円

1割負担 6550円

2割負担 13100円

3割負担 19650円

※1 あくまでもこれは参考にしてください。入院日数や細かいオプションによって、金額も変わってきますので。

※2 除圧術に関しては、2箇所目以降の金額がプラスされます。

(しかし、上限で4箇所までとなります。)

1点を10円とすると、純粋な手術料金だけで20万円程度の違いがあります。

さらに、

入院期間の違いもあり、固定術の方が費用は高額になると言えるでしょう。

3 除圧術と固定術のメリット・デメリット

手術のメリット・デメリットは?

除圧術と固定術にはそれぞれメリット・デメリットが存在します。

その主なものをご紹介しますね。

3-1 除圧術のメリット・デメリット

では、除圧術についてのメリット・デメリットを紹介したいと思います。

あくまでも、参考としてみてください。

【除圧術のメリット】

  • 多くの病院(医師)によって実施されてきている(実績が多い)
  • 病院探しに苦労しない(メジャーな方法なので)
  • リスクが比較的に少ない
  • 内視鏡を用いた低侵襲(しんしゅう…生体を傷つけること)の方法がある
  • 入院期間が短い
  • 固定術と比較して費用が少なくて済む
  • 手術部位の傷が小さい

【除圧術のデメリット】

  • 脊柱が不安定になることがある
  • 内視鏡によるものは訓練を受けた一部の医師によって行われているため、病院を選ぶ必要がある
  • 手術のリスクなど一般的なデメリット

3-2 固定術のメリット・デメリット

では、固定術のメリットとデメリットを紹介したいと思います。

【固定術のメリット】

  • 脊柱の不安定さが改善される
  • 除圧のみに比較して神経障害の改善効果が高い。

【固定術のデメリット】

  • 手術による侵襲が大きくなる(結果的に、傷、リスクが大きくなる)
  • 費用がやや高くなる
  • 入院期間が長くなる
  • 固定による副作用を生じることがある
  • 長期間コルセットを装着する必要がある
  • その他一般的な手術によるリスクがある

3-3 メリット・デメリットのまとめ

では、どちらの手術の方が良いのか?

というように思いませんか。

その答えとしては、担当医や執刀医を信じるしかありません。

こちらでは、

どちらが良いのか?

という答えをのべる事ができないのです。

あなたにとって、適している手術は違ってくるからです。

なので、参考にして頂けたらと思います。

その中で、大切なこととして。

手術を本当にした方がいいのか?どうか?

ということです。

これに関しては、あなた自身で考えてほしいんです。

そして、結論を出して頂きたいと思います。

担当医に勧められたとしても、あなたの症状が改善・軽減する。

というのは保証がありません。

実際に、手術をした後でも、痛みが残ってしまっている方がいるのも事実です。

ですので、

このようなメリット・デメリットを考慮して、手術を検討するのがいいと思うんです。

4 脊柱管狭窄症の手術のリスクについて

脊柱管狭窄症の手術リスクについて

脊柱管狭窄症の手術は、比較的リスクの少ない部類に入ります。

しかし、それでもリスクが生じる可能性があるのです。

術後の症状に関するものについてお伝えします。

4-1 痛みやしびれ、症状が100%消える保障はない

手術をすることで、大きな症状は軽減して、症状の進行も抑制されやすいでしょう。

しかし、

完全に症状が消失することはそれほど多くはない場合が多いです。

個人的には、手術後に下肢のしびれが残存している人が比較的多い印象があります。

原田らによると脊柱管狭窄症の術後1年以上経過した298例の内、78.2%に足部のしびれが残存していたと報告しています。

1) 原田大朗,松本守雄,中村雅也ほか:腰部脊柱管狭窄症手術例における足底部しびれの遺残. 東日整災外会誌2005;17(1):65-68

脊柱管狭窄症を長期にわたって患っていた人の場合、神経への圧迫が長く続いていたために、手術をしても後遺症が残ることが多くなります。

これは当然のことで、医師が完璧な手術をしても避けられないことです。

なので、

手術をしても、あなたの症状が100%軽減・減少する。

とは思わない方がいいと思うのです。

良くなる確率が高いとは、思いますが、あくまでも、可能性であって。

絶対ではありません。

理学療法士 平林

平林が個人的に思う事としては、手術は、最後の最後の最終手段であって。

本当に何をやっても、今の症状が変わらない。良くならない。

という段階になって。

始めて手術を考える。

というのがいいと思うのです。

4-2 予後はリハビリを継続しないと再発する可能性もある

腰部脊柱管狭窄症に対する手術治療の長期的な成績は、術後4~5年では全体の70~80%において良好ですが、それ以上の長期になると成績が低下することがあるとされています。

「腰部脊柱管狭窄症ガイドライン2011」によると。

これは、つまり、術後の対策を行っていない場合、長期的には症状が悪化する人(再発する人)が増えてくることを表しています。

Whitmanらによると、徒手的理学療法、ストレッチなどを行った場合の理学療法の有効性を報告しています。

Whitman JM, Flynn TW, Childs JD et al:A comparison between two physical therapy treatment programs for patients with lumbar spinal stenosis: A randomized clinical trial. Spine 2006;31(22):2541-2549

手術後も対策を怠らず、リハビリを継続することで長期的に良好な状態を保持できる可能性があります。

手術を行ったことで安心せず、術後もリハビリを行って体のメンテナンスを行いましょう。

理学療法士 イワモト

※ 理学療法士 イワモトの意見・考え ※

脊柱管狭窄症が重度となると長距離歩けなくなったり、日常生活の動作も行いにくくなったりしますので、そうなった場合、まだ活動的な生活を送る希望があるのならば手術をお勧めします。

(90歳以上の高齢の場合はお勧めまではできません)。

手術を受ける決心をしたのであれば早めがいいでしょう。

神経への圧迫期間は短ければ短いほどが良いです。

遅くなると術後の後遺症が残りやすくなります。

最近起こったタイムリーな話題があります。

高齢の父親が脊柱管狭窄症です。

しばらく前から腰が曲がり始め、長距離の歩行が困難になってきていました。

近距離もタクシー利用です。

先日、深夜に「あいた~、あいた~」とうめき声が聞こえて目を覚ましたら、父親が顔をしかめてうなっていました。

あわててかけよったのですが、どうも脊柱管狭窄症の症状です。

両下肢が突っ張り、痛みが出たようです。

しばらくストレッチを行い筋肉の突っ張りと痛みは治まりましたが、関節を伸ばす筋肉と曲げる筋肉両方とも、同時に突っ張っていたのでストレッチするのが難しい状態でした。

その日は昼間に無理をしすぎたようです。

こんな症状も出るのですね。

筋肉が突っ張った(つった)時は、筋肉が異常に収縮して痛みが出ますから、収縮した筋肉をゆっくりストレッチしてあげると、抑制をすることができます。

ふくらはぎがつった時は、アキレス腱を伸ばす要領でふくらはぎを伸ばしてあげると効果的です。

5 手術には、健康保険適用で医療費控除もある

健康保険と医療費控除

日本の保険医療は、保証があるので大まかには安心ですよね。

健康保険だと1~3割負担だし。

高額医療費請求制度というのもあるし。

ここでは、簡単にそれを紹介したいと思います。

5-1 保険適用なので、出費は一先ず安心か

通常の脊柱管狭窄症の手術は保険適用のため、1~3割負担です。

高額療養費制度もありますので、1カ月にかかる費用は一定額以下にすることができます。
 
固定術の費用が高いと言っても、高額療養費制度を利用すれば、結果的に除圧術とそれほど変わらなくなります。

手術費が高額で入院費用が高くなる場合、手術と入院が月をまたぐと不利になるので、できるだけ1日から月末の間でおさめられるとよいでしょう。

所得などによって異なりますが、負担額は、8~9万円(食費、差額ベッド代金除く)となります。
 
入院する前に「限度額適用認定証」の交付を受けて医療機関へ提出すれば、高額療養費制度適用となり病院窓口での支払いを上限額でおさえることができます。

この手続きを行わない場合、入院費を全額支払う必要があります。(後日申請することで、高額療養費制度を利用できますが、申請から支給まで3カ月程度かかります)

5-2 医療費控除について

実際に支払った医療費の額が10万円を超える場合、申告することで所得控除を受けることができます(最高額200万円)。

自分の分だけでなく、生計をともにする家族の分も合計して申告することができます。

平成29年分以降は、医療費の領収書から「医療費控除の明細書」を作成して確定申告書に添付する必要があります。

医療保険者から送られてくる医療費通知を添付すれば、明細の記入を省略することができます。

領収書は提出不要です(5年間の保存は必要です)。

6 まとめ

今回は脊柱管狭窄症の手術費用についてお伝えしました。

脊柱管狭窄症は症状が軽ければ運動療法などを行いながら維持できますが、神経症状が強く出た場合は手術の必要があります。

手術には通常、医療保険が利用できますから、制度を利用しながら出費を抑えるように工夫しましょう。

早めの手術でできるだけ神経の後遺症が残らないようにすることをお勧めします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

皆様のご健康をお祈りいたします。

執筆:mamotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:運営者 理学療法士 平林


脊柱管狭窄症の手術後に歩けなくなる人が一部います。

何故、手術をした後なのに歩けなくなるのか?

その理由から、考察までを記事にしています。参考にしてください。


理学療法士 平林

※ 編集を終えて:最後に ※

いかがだったでしょうか?

脊柱管狭窄症の手術費用に関して、大まかに理解していただけたでしょうか?

手術の費用も健康保険が効くからと言っても、数万円かかってしまいます。

そんなに安い金額ではないので、手術をしなくていいのであれば、したくないですよね。

と思うのですが・・・。

どうでしょうか。

という中で、実際には、脊柱管狭窄症の手術をされる方が多いかなぁと個人的には思います。

というのも、

実際に、手術をしないと治らない。

と思われている方は多いのではないでしょうか?

でもね、

本当は手術をしなくても、脊柱管狭窄症の症状は軽減・消失する可能性があるのです。

(あくまでも、可能性ですよ・・・絶対ではありません)

現に私も、脊柱管狭窄症の患者さんを治療をした例もあります。

多かれ、少なかれ、症状を軽減させてきている事実があります。

というのも、個人的な経験になってしまうのですが。

ここで伝えたい事は、脊柱管狭窄症は手術でなくても改善・軽減する可能性はあるよ。

ということを頭の片隅にいれていただけたら嬉しいなぁ。と思う次第です。

今回の記事と私の考えがあなたに役に立てばうれしく思います。

最後まで、ありがとうございました。

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