

※この記事はリハビリテーションの専門家で、理学療法士である運営者平林と、理学療法士イワモトの考えや意見をまとめて紹介しています。
なので、共感できる部分は共感して、納得できる内容は納得していただけると幸いです。
執筆者・運営者は、理学療法士(PT)や作業療法士(OT)の国家資格を取得しており、実際に病院やクリニック、介護施設など様々な場所で現場で学んできています。
ですので、記事内で紹介している内容は、リハビリテーションの視点を持った国家資格者の視点からみた意見と臨床での事実を述べています。
それを踏まえて、記事の内容は自信を持って提供しています。
しかし、【内容が絶対正しい!】とは思わないでください。
というのも、世の中には、沢山の治療方法や治療の考え方があって。
- どれが正しくて、どれが間違っているのか?
- どれが自分に適している治療なのか?
個人的な意見も沢山あり、個人の解釈や価値観、考え方によって大きく違ってきます。
ですので、『絶対にコレが正しい治療方法だ!!』みたいな考え方はできなくて。
間違いなく言える事は、どんな治療においても、【実際に試してみないとわからないよ】。という事です。
【100%これが正しい】という治療方法は存在しません。
ですので、ここで紹介している内容も一人の理学療法士の意見である事を踏まえていただきたいと思います。
そして、この記事があなたの役に立てばうれしく思います。
1 朝のストレッチは腰痛改善に効果を発揮する理由

朝、目が覚めたときに行うストレッチは、腰痛(特に朝型腰痛)に効果があります。
これは何故でしょうか?
といったところで、その理由についてお伝えしていきたいと思います。
【体の柔軟性が良くなるから】
まず、体の柔軟性が良くなると腰の痛みが軽減・治る。
という事は想像していただけるでしょうか。
体が硬いとケガをしやすい。
と言われているように。
やはり、関節が硬いとケガをしてしまうイメージがあるでしょう。
確かにこれは間違いありません。
体が硬いとケガをしやすい傾向にあります。
これは、どんな事においても共通していることでしょう。
なので、体は柔らかい方が良いということは、なんとなく理解はしていただけるかなぁと思います。
という中で朝起きた時にストレッチをやる効果としては、朝起きたては、体が硬くなっているのです。
というのも、睡眠中は、寝返りをせず、ほとんど動かないで同じ姿勢で寝ている。
ってことを想像してみてください。
睡眠中に寝返りなどをしないと、体は一晩中、同一姿勢をとってしまう事になるので。
長時間の不動は、筋肉などの組織や関節の柔軟性が低下した状態となります。
さらに、長時間の同じ姿勢によって、一部こったように(肩こりのような状態)なっている場合もあるでしょう。
というように、朝は体が硬くなりやすい環境なので、朝にストレッチが有効である。
と言えるのです。
また、人間には感覚のセンサーがあって、長時間組織が圧迫を受けると、寝返りなどをしてそれを除圧しようとするのです。
これが正常の反応です。
なので、この正常な反応に元に戻すべく、こまめなストレッチや筋トレ、良い姿勢の意識などをおこなっていきたいと思います。
そして、睡眠中でも寝返りがしやすい環境なども必要なのかなぁと思う次第です。
【その他】
では、そのほかの要素として。
長時間の不動は柔軟性だけでなく血行不良の原因となります。
血行不良は組織の酸欠や栄養状態の悪化を引き起こし、痛みの原因となることもあるのです。
なので、ストレッチを行うことで、筋肉などの組織を収縮弛緩させ、ポンプ作用によって血流を改善させることができます。
とまぁ、基本的な方法をまず正しく、適切に使ってい行くのが良いと思います。
そういった意味で、腰痛を治すには、基本的な事を如実におこなえたらいいと思うのです。
2 腰痛に効果的なストレッチを4つ紹介する

ストレッチには多くの方法があって、これが一番よいというものはありません。
というのも、人によって合う・合わないという問題が存在するからです。
という中で、ストレッチを紹介しますが、自分に合っていないと感じる場合は、無理に行う必要はありません。
適宜自分に合った方法を取り入れてください。
※腰痛のストレッチを行う際の注意事項があります。
- 痛みが強くなるストレッチは無理に行わないでください。
- 痛いのを我慢して頑張ったらよくなるというものではありません。
- 痛みが起こるストレッチは中止するのが原則です。
- 痛みを生じない方法で行いましょう。
ストレッチには、体を動かしながら行う動的なもの。
じ~と、ゆっくりと筋肉を伸ばしていく静的なものがあります。
今回のストレッチは、基本的にはゆっくりと伸ばす静的ストレッチです。
【静的ストレッチの方法】
静的ストレッチは、姿勢を維持して、ゆっくりと呼吸をしながら保持します(20~30秒程度)。
短時間で繰り返さないようにしてください。
ゆっくり保持するのがポイントです。
反復する回数は3回~5回程度で良いでしょう。
① 脇腹を伸ばすストレッチ

上半身は上を向けたまま膝を曲げた足を反対側へ倒します。
膝は床につける必要はありません。
曲げた足側の上肢を頭の上に上げるとさらにストレッチ効果が増します。
左右行いましょう。
② 太ももとふくらはぎの裏を伸ばすストレッチ

タオルを足の裏にかけて太ももの裏を伸ばす
下肢(主にハムストリングス)のストレッチです。
タオル(バスタオル)を利用します。
楽に行える人は反対側の膝を伸ばして行いましょう。
ハムストリングス(太ももの裏の筋肉)は肉離れを起こしやすいのでゆっくり無理をしないように行いましょう。
③ 腰の下部分の筋肉を伸ばすストレッチ

腰部の下側やおしりをストレッチします。
両膝を抱え込みます。

片膝を抱え込むストレッチもあります。
左右行います。
④ 腰、腹筋、太ももの前側を伸ばすストレッチ

※ 反らす範囲は無理をしないでください
うつぶせになり肘立て位になります。
腰椎の伸展(後ろに反らせる)を促します。
両膝を曲げることで大腿の前面をストレッチすることができます。
腰痛に効果のあるマッケンジー法の姿勢の1つでもあります。
この姿勢で痛みが増す場合もあります。
痛みが増す場合は肘を立てず、うつぶせからやってみましょう。
3 寝返りを行いやすくする環境づくりが効果的でもある

就寝中、寝返りをしないと朝起きた時に腰が痛い場合が多いです。
というのも、寝返りをしない。
ということは、寝ている間、ずっと同じ姿勢になっていた。と言えます。
これによって、腰の筋肉は難くなってしまい、朝起きたときに動かせられない。
といったように、動かそうとする事で痛みが生じてしまう。
という流れが考えられます。
なので、就寝中、寝返りをしなかった事によって、同一姿勢での負担が腰に生じてしまい、腰に痛みが起きてしまった。
ということが言えるのです。
つまり、寝返りを行いやすい就寝環境づくりをする事が、一つの有効な対策なのです。
- 重すぎるかけぶとんを使わない
- 狭い環境の中で寝ない
- 摩擦が少ない服装で寝る
などの環境づくりもいいかなぁと思うのです。
環境づくり① 寝返りの効果について
熟睡できない(睡眠の質が悪い)場合も寝返りの回数が多くなることがある。
と言われています。
睡眠時の寝返りは有効と言いましたが、多すぎるのも良くありません。
適度な寝返りは、ようつうの予防効果をもたらします。
- 寝返ることによって体幹を回旋させますので、脊柱に動きを与えることができます。
- 適度に筋活動が起こることで血液の循環を改善させます。
- 皮膚や軟部組織に加わっている圧迫を取り除くことができます(長時間の寝返りを打たないと床ずれの原因となります)。
- 内臓などの重みで圧迫されている血管を開放することができます。
- その時点で楽な姿勢をとることができるようになります。
- 背中など布団と接している部分の蒸れを解消し、快適に眠ることができます。
- 向きを変えることで呼吸が楽になることがあります。
- めまいの予防効果があります。
ということが考えられます。
環境づくり② 寝返りしやすい環境とは、どんなの?
具体的な環境づくりについてご紹介します。
- 布団の周りに物を置かない
- 布団を壁からはなす
- 幅の広いベッドを使用する。無理ならベッド柵にあたっても痛くないように工夫する(薄いクッション、座布団を立てておくなど)
- 添い寝をしない
- 摩擦の高い毛布や重い掛布団は寝返りを妨げるので、軽く表面の摩擦が小さいものにする。パジャマも体の動きを妨げないものにする
- 枕、敷布団は沈み込まない硬さにする
- 枕の高さの調整をする(横向きに寝たときに頭部が水平に保てるような高さなど)
どうでしょうか。
参考にしてほしいと思います。
4 夜、寝る前にストレッチをするとさらに効果的

寝返りが行いにくくなる原因の1つに、体の固さ(柔軟性の低下)があります。
実際に全身に関節の可動域制限がある人の場合、自力での寝返りが困難になります。
関節の動きをスムーズにする。
また、筋肉の柔軟性を高めておくことで、寝返りをしやすくすることができます。
なので、朝起きたときだけでなく、寝る前にもストレッチをするとさらに効果的です。
ゆったりとしたストレッチは、興奮した交感神経を鎮め、副交感神経を優位にすることで入眠効果も期待することができます。
また、寝る前に身体のストレッチをすると、朝起きた時のスッキリ感が圧倒的に違います。
朝、スッキリと起きられるようになったり、朝のダルさを感じずに、起きる事ができるでしょう。
(これは、人それぞれですが、少なからず、そのような傾向があります)
是非、お試しください。

※ 理学療法士 イワモトの意見・考え ※
近年寝返りと腰痛の関連性について語られることが多くなりましたが、すべての腰痛が寝返りと関係があるわけではありません(個人的な考えです)。
普段の姿勢であったり、仕事の内容であったり、遺伝的な要因であったり、様々な要素が複雑に関連しています。
姿勢も悪くなく、また腰に大きな負担もかかっていないのに、朝起きたときに腰痛があるようであれば、寝返りなど睡眠時の要素が原因となっている可能性があります。
私自身寝返りが非常に少ないのですが、長時間寝てしまうと高確率で腰の内部に鈍い痛みを生じます。
長時間といっても8時間程度です。
普段の5~6時間だと痛みは出ません。
「寝返り回数が少ない+睡眠時間長め」は腰痛が起きやすいですね。
やはり動かないで同じ姿勢は寝ていても腰にとっては良くないと言えそうです。
5 まとめ:朝にストレッチは効果があるし、寝やすい環境づくりをしてみよう。
睡眠時の寝返りは腰痛発生との関連があると言われています。
統計的にも寝返り回数が少ない人に腰痛の発生が多くなっているようです。
このような朝型の腰痛には朝のストレッチは効果的です。
(夜寝る前に行うのも効果的ですが。)
朝起きて痛い分部を少しづつ、ストレッチしていって、正常な状態に戻してやることで腰痛を改善させることができます。
寝返りを増やすためには寝具など、環境改善も必要です。
- 寝具の硬さを変える、
- 周りに物を置かない
- 摩擦の少ない楽な服装で寝る
など環境への配慮をすることで寝返りをしやすくすることができます。
また、寝返りのためには体の柔軟性が必要です。
寝る前にストレッチを行うことが有効となります。
また、普段から良い姿勢の保持や腰に負担のかかりにくい動作を行うことも大切す。
今回の話を参考にして、腰痛予防を意識した生活を行うようにしましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆様のご健康をお祈りいたします。
執筆:mamotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:運営者 理学療法士 平林

※ 編集を終えて・最後に ※
朝起きた時に、腰が痛い人は多いでしょう。
腰が痛い中で仕事や学校などに行かなくてはいけない・・・・
って辛いですよね。
腰の痛みの程度によって、その日のやる気も変わってきますよね。
でも、朝の腰の痛みはストレッチで調整できる場合もあるのです。
是非、今回の内容を参考にして欲しいと思います。
あなたの役に立てばうれしいです。
最後までありがとうございます。
次の記事もよろしくお願いいたします。
【絶対に読んでほしい】腰痛を治す!おススメな本を理学療法士の視点から紹介
腰痛を治す為に読んでほしい本を紹介しています。
自分で腰痛を治すための方法が記載されています。
腰痛は考え方一つ変わるだけで、改善する可能性が大いにあります。
どんな本を読めばいいのか?参考にしてほしいと思います。


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こんにちは。
mamotteライター理学療法士のイワモトです。
腰痛を治すには、朝ストレッチをすると良い。
と言う話があります。
100%誰にでも効果があるという訳ではないかと思いますが、一定の人数には効果があるでしょう。
こればっかしは、試してみないとわかりませんが・・・・。
という所で、
なんていう気持を感じてしまう人も沢山いるでしょう。
これを踏まえて、朝にストレッチをするだけで、腰痛が軽減・改善するかもしれない。可能性がある。
というお話を今回はしたいと思います。
といった4点を含めて話していきます。
といった、3点があります。
腰痛持ちで少しでも、和らげたいというあなたにはうってつけの内容かと思います。
是非、最後までお読みください。