※この記事はリハビリテーションの専門家である、理学療法士2名の思考と考えを交えて紹介しています。
内容は絶対ではありませんが、国家資格を取得しており。
学んできた経験があります。
ですので、信憑性や信頼性は間違いない部分もあります。
しかし、個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。
共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して頂けたら嬉しいです。
ですので、この記事の内容が絶対正しい。
とは思わずに、リハビリテーションの専門家の意見や見解である。
というように捉えてほしいと思います。
この記事があなたの参考になれば嬉しいです。
是非、宜しくお願いいたします。


で、『腰椎分離症』と診断されたら。
気持ちがちょっと、凹むと思います・・・・
だって、腰が痛いし、腰椎が分離してるのであれば、もう治らないんじゃないかなぁ・・・
って思うから。
と、このような気持ちになってしまう人は多いと思います。
そんな中で、まず、私個人的にはそんなの気にするな!!
と強く言いたいと思います。
というのも、腰椎分離症と診断されても、克服して痛みのない生活を送っている人がいるからです。
腰椎分離症でも、腰の痛みが軽減して、思う存分動く事ができている人もいます。
さらに、思う存分、スポーツに取り組んでいる人もいるのです。
なので、大丈夫です。
必ずしも腰椎分離症と診断されたすべての人が、治る。
というわけではありませんが、一先ず、安心してもいいのではないでしょうか。
という事で、あなたの腰痛を治すための努力をしましょう。
今回は、腰椎分離症を治す為に必要な知識を紹介したいと思います。
テーマは【腰椎分離症と症状について】です。
この記事を読めば
といった2点があります。 |
腰椎分離症の症状についての知識を知る事で、痛みの改善に役立ててほしいと思います。
最後まで読む事で、腰椎分離症に負けない為の知識を得ることができるでしょう。
是非、熟読してほしいと思います。
それでは、宜しくお願いいたします。
目次
1 腰椎分離症の症状ってなんなの?

では、まず、腰椎分離症の症状について紹介したいと思います。
【腰部の痛み】
腰椎を上から見ると前方にある椎体(ついたい)部分と後方にある椎弓(ついきゅう)部分に分けられます。
椎体と椎弓の途中が骨折して、前後が分かれてしまうのが分離症です。
激しいスポーツなどをしている場合、腰椎には大きな負担がかかり、疲労骨折を起こす場合があります。
骨折なので痛みを伴います(激しく痛む場合もありますが逆に痛みがない場合もあります)。
骨折を起こすか起こさないかの早い時期に気が付けば、骨折の予防または骨折の治療を行い、分離を防ぐことができます。
しかし、
痛みを我慢してスポーツを続け、完全に骨折させてしまうと分離してしまい骨折部位はつながらなくなります(初期であればつながる可能性があります)。
このような一連の流れや状態が腰部の痛みとして現れてしまうのうです。
【坐骨神経症状(坐骨神経痛など)】
腰椎が分離してしまうと、椎体が滑って移動してしまうことがあります。
これを滑り症と言いますが、この状態になると、神経(神経根)を圧迫してしまうことがあります。
腰椎から出た末梢神経は坐骨神経となりますから、坐骨神経痛などの神経症状が出ることがあります。
すべての分離症がこのような症状を出す訳ではありません。
これは、傾向としては少ない割合です。
【症状まとめ】
腰椎分離症(すべり症)の症状
- 運動時の腰痛(安静にすると軽減する)
- 腰を反らしたときの腰痛
- 前屈したときの腰痛
- 体を捻った時の腰痛
- 大腿後面から足へ向かって走るような痛み(放散痛)やしびれ
- 下肢の一部分の痛みやしびれ
- 間欠性跛行(連続歩行すると痛みやしびれが出るが、しゃがんで休むと回復する)
- 重度になると膀胱直腸障害
参考程度によろしくお願いいたします。
2 腰椎分離症はスポーツをしてはいけないのか?
結論から言うと、スポーツをしてはいけない時期があります。
一時、休んだ方が良い時期。という事です。
休まなくても大丈夫。
という人もいます。
腰椎分離が起こり始めたとき(ヒビが入っている程度まで)はまだ分離していません。
なので、この時期にスポーツを一旦中止する傾向があります。
そして腰部をコルセット(硬性)で固定して、完治を目指すという考えかたです。
約2~3カ月で治癒すると思います。
この時期を逃してしまい完全に分離してしまった場合(骨がつながらなくなった場合)でも、分離した状態でもスポーツをすることはできます(プロの現役選手にも多いです)。
痛みが出ることもあるので、症状を見ながらということになります。
軟性のコルセット(腰ベルト)などを装着する必要がある場合もあります。
完全な状態ではありませんので、症状によっては無理のないスポーツへ変更する必要性が出てくるかもしれません。
また症状が悪化して坐骨神経症状が強く出た場合は、スポーツはとりあえず中止して治療する方がいいでしょう。
神経症状が強い場合は手術が必要になることもあります。
しかし、
再度スポーツができる可能性はあります(激しいものは避けた方がよいです)。
なので、不安になり過ぎる必要はないでしょう。
3 腰椎分離症になってしまったら・・・【注意点はなに?】
腰椎分離症の診断をいつ受けたか(分離症の進行の程度)によります。
ここでは、進行程度を紹介していきたいと思います。
【分離症初期の場合】
- 骨癒合(こつゆごう・骨がつながる)の可能性が高い
- スポーツを中止して硬性体幹装具(コルセット)を3カ月程度装着
- 骨癒合を待つ
【分離症中期の場合】
- 骨癒合の可能性は初期に比べると半分程度
- スポーツは中止して、硬性のコルセットで固定
- 固定期間は6カ月程度となる場合がある
- 手術が必要になる可能性もある
【分離症後期の場合】
- 骨癒合せず偽関節(ぎかんせつ)となった場合は、分離したままの状態
- コルセットなどで固定しても骨癒合することはない。
- 症状(疼痛など)のコントロールが主となる
- 神経症状(坐骨神経症状など)が出現しないか、症状に注意
基本的に医師の指示を守ることです。
※その他、注意する点 ※
骨癒合中(固定期間)は装具を外して無理に動かしたりしないようにします。
装具が外れた後はリハビリを行い、急に激しい運動を開始しないようにします。
4 腰椎分離症の手術をしたらどうなのか?予後は?

手術には大きく二つあります。
【分離を癒合するための手術】
通常は硬性コルセットで固定
- 代わりに手術をして金具(ワイヤーなど)で固定して骨癒合を促す
- 初期の分離症であれば予後は良好
【分離症が分離すべり症まで進行した場合に行う手術】
神経症状を改善させる骨の一部を取り除く脊椎固定術 |
|
メリット |
デメリット |
神経の圧迫を取り除くことで、神経症状は軽減 |
|
5 分離症で手術をした患者さんのお話を聞いて思った事

分離症の場合、手術が必要となることはそれほど多くありません。
痛みがかなり強く日常生活上支障がある場合や、神経症状が強い場合に行うことが多いでしょう。
で、手術を行う前の神経の状態によって予後も変わってきます。
神経へのダメージが強かった方は、手術後もしびれなどの後遺症が残る場合があります。
経験的には、痛みは取れたけどしびれが残っている。
など完全には症状が消失しないという人もいます。
手術をしても治らなかった(後遺症が残った)などネガティブな意見も聞きますが、手術をしないとさらに症状が重篤となり歩行障害が強くなったりすることを考えると、症状の進行を止めるだけでも手術の効果は高いと言えるでしょう。
この手術をするか、しないか?
慎重に考えなくてはいけません。
医師に勧められたから行う。
という判断はせずに、必ず自分自身で納得してから決めましょう。

※ 理学療法士 イワモトの意見・考え ※
スポーツが盛んになり、小学生の時から熱心にスポーツをする子供たちが増えました。
日本のスポーツ技術レベルが上がるのは良いことですが、その一方で、無理をしすぎた子供たちの腰痛や分離症が増加しています。
子供の腰痛で2週間以上続く場合は要注意です。
分離症を起こしている(起こしかけている)可能性があります。
できるだけ脊椎専門医がいる病院で診察を受けることをおすすめします。
早期に発見できれば分離する前に治療することができます。
子供の腰痛がある場合は子供が嫌がってもスポーツを休ませてください。
中学、高校となると、最後の部活だからとか、どうしても試合に出たいからとかという理由でスポーツを休みたがらないことが多いですが、将来のことを考えると休ませた方が良いでしょう。
保護者が部活の顧問(監督)に伝えて、スポーツを休むように説得してもらうのも方法です。
プロの世界ではけがをしたら休むのが基本です。
フィギュアスケートの羽生選手がオリンピックを前にしてもぎりぎりまでリンクに立たず捻挫の治療をしたことは将来を見据えた選択です。
子供たちの将来を考えたスポーツのあり方を考えていく必要があります。
6 まとめ
今回は腰椎分離症の症状についてお伝えしました。
腰椎分離症はスポーツを熱心にする人に多くみられる疾患です。
早期に発見し治療すれば完治させることができます。
発見が遅れて完全に分離してしまっても、スポーツができないわけではありませんが症状に注意していく必要があります。
坐骨神経痛などの症状が出た場合は早めに受診しましょう。
長くスポーツを続けるためには、腰への負担が強くないスポーツを選択することも検討してみてもよいでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆様のご健康をお祈りいたします。
執筆:mamotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:運営者 理学療法士 平林

※ 編集を終えて:最後に ※
腰椎分離症と診断されても、今までと同じようにスポーツしている人もいるし、穏やかに日常生活を送っている方もいます。
なので、一先ず、不安にならず、良くなるための努力をするのがいいと思います。
私が担当した事がある患者さんでも、分離症と診断されても問題なく、部活に精一杯励んでいる子がいるのも事実です。
これは、腰椎分離症という診断があっても、症状として発症していない。
もしくは、分離症という診断が間違っている。
など、あらゆる可能性が考えられるでしょう。
なので、全ての人に言えるというわけではありませんが、腰椎分離症でも気にする必要はない!!!
と強く言いたいと思います。
今回の話が少しでも役に立てばうれしいです。


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皆様こんにちは。
mamotteライター、理学療法士のイワモトです。
腰椎分離症は、激しいスポーツをしいて、子供に比較的多く見られます。
本日は、そんな腰椎分離症について。