ALSの治療について!リハビリのプロが実際の体験談を語る

ALSの治療について

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※この記事はリハビリテーションの専門家である、作業療法士の思考と考えを交えて紹介しています。

内容は絶対ではありませんが、国家資格を取得しており。

学んできた経験があります。

ですので、信憑性や信頼性は間違いない部分もあります。

しかし、個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。

共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して頂けたら嬉しいです。

ですので、この記事の内容が絶対正しい。

とは思わずに、リハビリテーションの専門家の意見や見解である。

というように捉えてほしいと思います。

この記事があなたの参考になれば嬉しいです。

是非、宜しくお願いいたします。

mamotteライターの紹介 → https://mamotte.jp/raitar


作業療法士 ナカガワ

こんにわ。

mamotteライターで作業療法士のナカガワです。

ご覧いただきありがとうございます。

この記事にたどり着いたということは、ALSについて知りたい事があるからではないでしょうか。

この記事では、【ALSの治療】をテーマにしています。

そしてさらに、

  • ALSの最新の治療について
  • ALSの治療の際に注視する3つのポイントとは?
  • ALSのリハビリの目的はなにか?
  • ALSの治療で実際に担当したお話し
  • ALSの認知が広がると生じるメリット

の5点を含めてお話ししていきます。

ALSについて知りたいと感じているのであれば、少なからず、役に立つ内容ではないでしょうか。

この記事を読めば

  • ALSの治療について理解できる
  • ALSのリハビリに役立てられる

といった2点のメリットがあります。

きっと参考になると思います。

是非、最後までお読みいただきたいと思います。

それでは、本日もよろしくお願いいたします。

1 ALSの最新の治療を紹介する

ここでは、薬物療法という観点からお伝えしていきたいと思います。

1999年に日本唯一の治療薬として、リルゾールという薬が保険適用の認可をされました。

ALSはグルタミン酸という物質が過剰に生じて、それが神経細胞のシナプス間に多くなってしまう事によって、神経細胞が興奮し過ぎた状態になり、結果死滅してしまっているという事です。

したがって、リルゾールはそのグルタミン酸の毒性を和らげ、運動ニューロンを保護するというメカニズムです。

運動ニューロンが保護される事で、神経は正常な伝達作業を行えるようになるのです。

リルゾールをALSの患者さんに投与したところ、生存期間や人口呼吸器の装着までの期間を延長させた。

という結果もあります。

2015年には、これまで脳梗塞の治療薬として使われていたエダラボンという薬が、ALSの機能障害に対し進行を抑制する作用があると認可されました。

続いて、

2016年には東京大学グループがAMPA型グルタミン酸受容体の拮抗薬として、ペランパネルというてんかん薬がALSに効果があると発表し、2017年に日本で治験が開始されました。

グルタミン酸によるシナプス後受容体の活性化を阻害し、神経の過剰な興奮を抑制させ、運動ニューロンを守る働きがあると認められています。

マウスへ投与した実験において、運動機能の低下・ニューロンの変性や脱落が食い止められる。

など症状の進行を抑えられたという結果が出ています。

このように、薬物療法の分野において研究や解明がすすんでいるところです。

2 ALSの治療目的は?注視する3つの要素について

ALSは根治が難しい進行性の疾患です。

根治をさせる為に医療は進化しています。

この項目では、患者さんがこの疾患と付き合っていくうえで、大切な3つのことをお伝えしたいと思います。

2-1 QOLの向上

QOLとはクオリティオブライフ、つまり生活の質のことです。

患者さんのそれまでの生活歴を踏まえて、出来るだけ生活を良い状態にしていけるかが重要になってきます。

そうしていく為の基盤として。

【身体的な面】(疾患に対する知識、医療ケアのインフォームドコンセント、リハビリの実施など)

【精神・心理的な面】(不安や鬱やストレスなどのフォロー)

【環境面】(症状の進行に合わせた適切な環境調整や福祉用具の導入)

【制度の面】(手帳の申請や認定、年金など)

といった多方面からのアプローチが必要で、各専門職の密な連携が不可欠です。

ここで最も大切なのは、患者さんの意志です。

生活の質は第3者が決めるものではありません。

この疾患は進行によって、徐々に体が自力では動かしにくくなります。

しかし、

そのような状態だからといって生活の質が低いということではありません。

自由が奪われていく中で、患者さんが何をしたいか、どのようにありたいか。

と思うことが何より大切でだと思うのです。

各専門職は、その気持ちに寄り添いサポートしていくということが必要でしょう。

2-2 こころのケアの必要性

ALSの診断を受けること、症状が進行していくことによって受ける精神・心理的打撃は計り知れません。

  • どうして自分がこの病気にかかったのか?
  • この先どうなるのか?
  • どうすればいいのか?

など、不安や恐怖を感じることでしょう。

病気を受容できるまでには憤りや怒りなど、精神的に不安定になるケースが多くみられます。

受容出来ても、症状が進行していくにつれて出来ないことが増えてくるので、自尊心の喪失から鬱状態になることも多々あります。

また、

今までの学業や仕事が出来なくなっていくことによる社会的役割の喪失があります。

家庭内においても、金銭面における将来の不安や、これまで担っていた父または母などの役割の喪失があります。

このように患者さんは喪失体験の連続に陥ってしまいやすいのです。

診断や告知に関しては慎重に行われるべきで、場所・時間・家族の有無・情報量など配慮の必要があるでしょう。

治療方針を決定実施する時も、インフォームドコンセントが十分に行われることが望ましいです。

患者さんが治療に対して意欲を持て、各専門職とのコミュニケーションが十分に取れれば良いのですが、必ずしもそうはいかない場合もあるでしょう。

鬱状態が酷いときは、カウンセリングや投薬もひとつの手段になると思います。

2-3 進行を進めない為のリハビリ意識

ALSという疾患において、リハビリは非常に重要な部分となります。

リハビリという言葉のイメージから、訓練室で汗を流しながら頑張るということを想像するかたも多いかと思います。

しかし、

日常生活の些細な動作でも、毎日繰り返し自分で行うということが立派なリハビリになっているのです。

朝起きてから夜眠りにつくまで、ヒトには様々な日課があります。

  • ご飯を食べる
  • トイレ行く
  • 顔を洗う
  • 歯磨きをする
  • 着替える
  • お風呂に入る

などがありますね。

ご飯を食べることひとつにしても、

  • 箸を使う
  • お茶碗を持つ
  • 口へ運ぶ
  • 咀嚼し飲み込む
  • おかずの食べる順序を考える

などなど、数多くの動作から成り立っています。

これがリハビリとなるのです。

患者さんには何気なく行っている日常のことこそが大切になります。

頭も体も使っていることなので、「こんなこと」と思わずひとつひとつを大切に、出来るだけ自分の力で行えるよう意識していただきたいと思うのです。

また、

介助者のかたも、

「やってあげたほうがいいんじゃないのか?」

「やってあげたほうが早いわ」

とならず。出来ることは極力見守り、適切なサポートを行ってほしいなと思います。

3 リハビリは進行を進めない事が最大の目的

いかに残存機能を活かしていけるかがポイントになります。

使わなさすぎも使いすぎも良くありません。

体をまったく動かさないでいると

  • 筋力の低下
  • 関節の拘縮
  • 心肺機能の低下

など全身の廃用性症候群を招いてしまいます。

かといって。

動かしすぎても疲労・骨折・筋肉の炎症などを起こす可能性があるので、運動は状態に合わせて適度に行うのが大切です。

運動のやり方や負荷のかけ方などは、専門職と相談したうえで決定します。

環境整備も大変重要です。

  • 手すりの位置や形状
  • 椅子の高さ
  • 家具の位置
  • 段差の解消

など。

どうやったら動きやすいか?

スムーズに動けるか?

患者さんが使えるものは何か?

という視点から調整します。

ちょっとした工夫で、

  • 立ち上がりがスムーズに出来たり
  • うまくスプーンを使えたり

など。

患者さんが出来ることがぐんと広がります。

そのように日常生活上で出来ることを増やしていくと、残存機能を上手く活かしたリハビリになるというわけです。

4 実際にあった体験談

ここでは、私が実際に患者さんとして、担当したお話しをしたいと思います。

ALSのかなり症状が進行した患者さんのお話です。

体を自由に動かずことが出来ず、基本的に臥床の状態で身の回りのことは全介助に近い状況でした。

全介助とは、自分で寝返りや起き上がる事もできないくらい、筋力や体力が下がってしまっている状態の事をいいます。

この患者さんは、発症前から読書や自分で文章を書くことが好きだったとのことでした。

発症をきっかけにパソコンで日記を付けたり手紙を書いたりしていましたが、徐々に手を使ってのパソコン操作が困難になっていきました。

この患者さんにとって書くという行為は、自分の思いを発する大切なことつまり生きがいであったわけです。

外部とのコミュニケーション手段でもあったことでしょう。

それが出来なくなると楽しみや張り合いが無くなってしまう。

どうにか書くことを続けていただきたい、と比較的動かしやすい足趾、また、口唇を使った入力装置を導入しました。

そのおかげで、この患者さんは引き続き日記や手紙を書くことを続けるとこが出来ました。

楽しみがあるということは、闘病中の患者さんの大きな支えや生きる原動力になると思います。

今回の体験が私の価値観を変えるきっかけともなりました。

こういった出来事も大切にしていきたいと思う次第です。

5 ALSの認知が世間に広がる事によって、得られるメリット

患者さんとその家族にとって、ALSの認知が広がることによって得られるメリットは多くあります。

ALSは発症率が少なく、難病でメカニズムがどちらかというと一般のかたには理解されづらい疾患です。

ですので、

正しく認知され支援者が出てくることによって、当事者の孤独感がやわらぎ、大きな助けとなります。

また、ALS以外にも、難病の疾患は数多くあります。

その疾患についても関心を持って目を向ける大きな一歩になる可能性もあると思うのです。

このように、分け隔て無く難病疾患を患ってしまった人が世の中には沢山いる。

という事を知って頂き、何かしら助け合える社会になっていけばいいなと思うわけです。

6 まとめ

いかがでしょうか?

今回はALSの治療をテーマにしてみました。

特定難病疾患の一つではあり、根治は難しいと言われています。

その中でも、症状の進行を遅らせる。

という事は可能です。

根治できないからあきらめるのではなく、

『症状とどうやって向き合っていくのか?』

という心持が大切だと思うのです。

ALSになってしまっても、楽しく人生を過ごしている人もいるのが事実です。

私達は、ALS患者様の気持を100%わかる事はできませんが、100%の気持で理解しようとする事はできます。

なので、

100%の気持で接していきたいなぁと思う次第です。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

ALSの認知が世間に広がれば嬉しいです。

執筆者:mamotteライター 作業療法士 ナカガワ
追記・編集:mamotte運営管理者 理学療法士 平林


前の記事はこちら → ALS(筋委縮性側索硬化症)について原因や症状を紹介しています。

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