※この記事はリハビリテーションの専門家である、理学療法士2名の思考と考えを交えて紹介しています。
内容は絶対ではありませんが、国家資格を取得しており。
学んできた経験があります。
ですので、信憑性や信頼性は間違いない部分もあります。
しかし、個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。
共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して頂けたら嬉しいです。
ですので、この記事の内容が絶対正しい。
とは思わずに、リハビリテーションの専門家の意見や見解である。
というように捉えてほしいと思います。
この記事があなたの参考になれば嬉しいです。
是非、宜しくお願いいたします。

目次
1 椎間板ヘルニアによるしびれを治す為に必要な事!

椎間板ヘルニアを治す為には、早期発見、早期治療が基本になります。
これは、椎間板ヘルニア限った事ではありません。
手遅れにならないようにすることなのです。
症状に気づいたら「この程度なら大丈夫だろう」と思わず、できるだけ早く対策をすることが大切になります。
では、これより具体的な治療方法を紹介していきます。
1-1 良い姿勢を意識する事
良い姿勢を意識する事は、非常に大切になります。
mamotteの椎間板ヘルニアに関する記事でも、何度もお話はしていますが。
悪い姿勢になってしまう事で、椎間板ヘルニアは悪化を招いてしまう恐れが多いのです。
ですので、良い姿勢を意識する事は、椎間板ヘルニアの改善の為には、必要不可欠だと言えるのです。
1-2 運動療法を積極的に行う
これは、理学療法士などに椎間板ヘルニアを治す為に必要な運動を指導してもらう、という事です。
筋トレや可動域訓練などがありますが。
あなたの身体状況に対して、なぜヘルニアになってしまったのか?
という原因を考えて、必要な運動や体操を処方してもらう。
という考えです。
こうする事で、あなたに足りない点を補う事ができるようになるでしょう。
1-3 治す事を諦めない気持ちを持つ
次に、考え方になります。
これは、治す気持ちがないと。治せるもの治らないよ。
という事です。
何年も、何十年も腰が痛くて、辛い状態であったとしても、治す気持ちがあれば、いずれ治せる事ができるのです。
何故かというと、治そうとする為に、常に行動するからです。
この、『治したい』という気持ちがないと治るのも治らないという事が言えるでしょう。
なので、【治す事を諦めない気持ちを持つ】のが大切だと思うのです。
1-4 椎間板ヘルニアの原因を知る
次に、原因を知ることです。
椎間板ヘルニアになってしまった原因はなんなのか?
を知る事によって、対策ができます。
仕事の内容が原因なのか、姿勢の悪さが原因なのかなど、老化や遺伝以外の原因を探ります。
原因が特定(可能性のあるもの)できたら、それに対して具体的な対策をする事になります。
仕事が原因であれば、仕事中の動作の改善、道具の利用(デスクワーク時のクッション、コルセットなど)、場合によっては部署変更の検討なども必要になるでしょう。
または、ただ、悪い姿勢が原因なだけという場合もあります。
このように、
- 仕事が主な原因なのか?
- 姿勢が悪い事が主な原因なのか?
によって、アプローチ方法も若干変わってくるのです。
1-5 日常生活動作に気を付ける
日常生活動作の動作にも最善の注意を払います。
物を持ち上げるときは、必ず膝を曲げて行うこと。
腰だけ曲げるのはNGです。
ごみを拾うときも膝を曲げるように徹底します。
買い物などで荷物を持つときは袋を二つに分けて、左右均等に持ったりと、日常生活で腰に加わる負担を減らす事もポイントになってくるのです。
また、ストレスの積み重ねが痛みとして、発生する事もあります。なので、ストレスをため込まないように配慮するのも必要となってきます。
このように、上記の5つのポイントが必要になると言えるでしょう。
原則は神経を長時間圧迫しないようにすることです。
神経が回復できる程度にしておくことが大切です(判断が難しいですが)。
具体的にしなければいけないことは、症状、状態によって違ってきますので、すべてはお伝え出来ませんのでいくつかの例を挙げます。
姿勢に原因があるのであれば、姿勢の改善を行います。
ストレッチ、筋トレ、関節可動域訓練(関節の動く範囲を拡大する)が必要なこともあります。長時間同じ姿勢にならないように途中で姿勢を変える、体操をするなども有効です。
この方法を行うことで多くの方が改善しています。
そのほかにも症状に応じた体操や訓練を実施してヘルニアの悪化を防ぎます。
2 椎間板ヘルニアはなんでしびれが生じるのか?

ここでは、しびれが生じる原因について話いきます。
脊柱(背骨)は椎骨(ついこつ)という小さな骨が連結してできています。
椎骨と椎骨の間にはクッションの役割をする椎間板という物質が挟まれています。
この椎間板は線維輪と髄核というもので構成されています。
椎間板は水分を多く含んだ物質で、脊柱に加わってしまう圧力の衝撃を吸収するクッションの役割を果たしています。
これは、靴のかかと部分にエアーがある靴と一緒のようなイメージです。
この靴は、中のエアーは密封されていますが、かかとが摩耗したり、何か機械的な力が働いたりして穴があいてしまうと、エアーが抜けてしまいます。
そうなると、靴のエアーの機能が働かなくなり、意味がなくなってしまうのです。
椎間板でもこれと同じようなことが起こります。
椎間板は、常に数十キロ、力仕事をしたときなどはさらに強いストレスにさらされます。(靴がいつも踏みつぶされているような感じです)
そうなると、丈夫な椎間板の線維輪も悲鳴を上げ、ついには傷つき破れてしまうことがあるのです。
そして、エアーが抜けるがごとく、中にある髄核は徐々に線維輪内を移動してしまい、外に飛び出してしまうのです。これが椎間板ヘルニアなのです。
ヘルニアとは「飛び出す」という意味をし、鼠径(そけい)ヘルニア(脱腸の事)など、何かが飛び出す病気のときに使用される言葉です。
髄核が後ろ側に突出してしまうと、そこには脊髄神経(脊柱の後方を通っている人間の大きな神経)から枝分かれした末梢神経(足や手などに伸びていく神経)が存在しています。
神経の根元の部分なので神経根と呼ばれています。
髄核の突出部が神経にあたってしまい、圧迫されます。
長い時間正座をすると足がしびれるように、圧迫された神経はしびれを生じるのです(実際にしびれを感じるのは脳になります)。
このような、流れによって、椎間板ヘルニアでは、しびれが生じると言えるのです。
3 椎間板ヘルニアは、首と腰に生じやすい
脊柱には、首・胸・腰・仙骨(尾骨)というように分かれているのですが、ヘルニアになる部分は、首と腰がほとんどです。
胸や仙骨にはヘルニアが起きにくい事実があります。
何故かというと、胸や仙骨には可動性がない・低いからです。
その逆に首と腰は可動性が大きいので、ヘルニアのリスクが高くなってしまうと言えるのです。
で、一番多いのは腰です。
特に腰椎の一番下あたり(L4,5間)に多いです。
この部分は上半身の重みを支え、また物を持ち上げるときなどに大きな力がかかりやすい場所であるからです。
可動性(動く範囲)が大きいということも一つの原因です。
また、
- 中腰での作業が多い
- 重いものを持ち上げる機会が多い
- 長時間、同一姿勢で腰かけて仕事をしている
などの動作が多いと椎間板ヘルニアの可能性を大きくしてしまうので、注意が必要になります。
首は頸椎(けいつい)と言われています。
この頸椎部分は頭(5㎏程度)を支えている重要な部分であり、負担のかかっている部位です。
頸椎自体、骨の大きさが腰椎に比べると小さいので、不利な条件にもなります。
さらに、首の可動域(関節の動く範囲)はとても大きくストレスがかかりやすくなっています。
- 長時間のスマホ操作
- 下を向いて本を見る
- 編み物をする
など、下を向いてする作業は、頸椎の椎間板ヘルニアのリスクは高くしていると言えます。
また、ヘッドバンキングのような、激しく首を振るような行為も椎間板ヘルニアを招く動作になると言えるでしょう。
腰も首も椎間板ヘルニアの原因はほぼ一緒です。
髄核が線維輪の中を移動してしまい、後方にある神経を圧迫してしまっている状態(線維輪と髄核を椎間板と言う)
が椎間板ヘルニアなのです。
つまり、この髄核の動きが元にもどる事で改善されると考えられるのです。
4 しびれの強さによって、改善度合いも変わる
人間の体はよくできてきて、いろんな情報を教えてくれます。
痛みや熱さは身を守るために重要な情報であり、危険度を教えてくれます。
とても熱く感じたときはやけどしてしまい、治るのに時間がかかります。
しびれも同様です。神経が圧迫されているサインなのです。
強ければそれだけ圧迫が強いことを意味しています。
正座も長時間になると、しびれが強くなりますよね。
神経は圧迫を受けても回復する力を持っているのですが、その回復力には限界があります。
やけどをしてしまったとき、軽いやけどであれば跡形もなく治ります。
しかし、ひどいやけどの時は跡が残ってしまうことがあるでしょう。
神経もこのやけどの跡のように後遺症を残すこともあるのです。
しびれがとれない、感覚がもどらない、筋力が落ちたまま回復しない(麻痺)などの症状が残ってしまう可能性も残念ながらあるのです。
なので、しびれに対してはできるだけ早く対策をした方良いということが言えるのです。
ただ、どんなにヒドイしびれを感じていても、後遺症として残らない人もいるのは事実です。
ですので、しびれが強すぎてヒドイ!!という場合でも、諦めず治そうと努力する事によって、しびれを完全に消失する所まで持っていく事も可能になります。
諦めずに行動していただけたらと思います。
5 しびれは治りにくい事実がある
ここでは椎間板ヘルニアのしびれに限定してのお話になります。
しびれが治りにくいという事実にはいくつかの理由があります。
治りにくい事実が多いのですが、治せないということではありません。
まずは、これを理解しておいてください。
椎間板ヘルニアのしびれは、軽い症状から始まることが多いです(短期間にひどくなる場合もありますが)。
この時期にしっかりと対策をすればしびれの改善の可能性が高いでしょう。
しかし、軽いしびれの時に本格的な対策をしない場合がほとんどだと思います。
仕事が原因だとわかったところで、やめるわけにもいかず、同じ生活を繰り返してしまいます。
また軽いしびれだけの場合に手術を考えることもないでしょう。
医師も手術をしましょうとは言わないと思います。
今までと同じ生活をしながら様子をみる場合が多いでしょう。この事がしびれの治りにくい原因になっています。
様子を見ていたけど一向にしびれがよくならず逆にひどくなってきた。
「もう、この状態だと手術するしかないですね」と言われる。
手術はしたけれど、長くしびれが続いていた後の手術であった。
なので、神経に後遺症が残り、手術後もしびれが消えない。
といったようなことも起こりがちです。
一時的な軽いしびれは我慢できるので、我慢してしまう。
そして、しびれたまま無理を続けてしまうのが治りにくい事実を作っていると言えるのです。
また、神経の性質上、ある程度の損傷であれば修復されますが、一定以上の損傷を受けると回復ができなくなります
(完全に切断された場合などはつながらなくなります)。
手術をしたのにしびれが回復しない場合があるのには、このような理由があるのです。
神経回復の性質もまたしびれが治りにくい原因となっていると言えるでしょう。
ここでも、大切な事としては、早期発見・早期治療の考え方です。
やはり、少しでもしびれを感じた段階で、『あれ?何かおかしいな・・・』と感じて、受診するのがいいでしょう。
そして、原因を探り、早めに治療する。
この考え方があなたのしびれを改善させる方法だと言えるでしょう。
6 日常生活の動作を意識すると腰痛も楽になる。という話

※ 理学療法士イワモトの実体験談 ※
いろいろと偉そうに書いておりますが、わたくし自身が治らなくなった(治せなかった)しびれ持ちの一人です。
仕事柄、腰に負担がかかっていたことが原因だと思います。
若いときは元気で力もあるので、無理してしまいますね。
最初に感じたのは足の小指側のしびれだったと思います(20年以上も前のことです)。
しびれが出始めたときには職業病だから仕方ないと思い、仕事を変えるつもりもなかったので今でも時々足にしびれが出ています。
現在はできるだけ腰に負担がかからないように工夫したりしていますので、時々しびれが出る程度で済んでいるのかもしれません。
日常生活ではゴミ出しの後とか、重くなった子供を抱っこした後などにしびれが出ます。日ごろの対策としては、しゃがむときはできるだけ膝を曲げるようにしています。
時々うつぶせになって、肘立ての姿勢(パピーポジションと専門的には言います)でタブレットを使用したりしています(腰痛体操もかねて一石二鳥です)。
座った姿勢で、長時間下向きでスマホを使う方は、時々うつぶせで背中を反らせて使う時間を設けるとよいかもしれませんね。
後方に移動した髄核を前方に戻すイメージをもって体操をすると良いようです(私の場合です)。
中には伸展方向(腰を反らす)の体操で症状が悪化する場合もあるので、自分にあった体操を見つける必要があります。
日常の姿勢がどうなっているかを考えて、それとは反対の動きを取り入れた体操をすることは理屈にかなっているでしょう。
つまりは、日常生活の動作を意識すると腰痛も楽になる。と言えるのです。
私のように症状があまり悪化しない場合は、手術をしなくても何とかなるかもしれませんが、急速に症状が悪化して普通に歩くことができなくなる場合もあります。
そのような場合は早急に手術をした方が良い場合もありますので、早めに専門医にご相談するといいと思います。
7 まとめ
今回は椎間板ヘルニアでよくみられる「しびれ」についてお伝えしました。
しびれは痛みに比べて症状に気づきにくかったり、軽い症状だと間違って判断されたりすることがあります。
しびれは神経障害の重要な症状です。
できるだけ早く原因を突き止めて対策することで、悪化を防ぐことができます。
日ごろから腰に負担がかからないように注意して生活しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆様のご健康をお祈りいたします。
執筆者:mammotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:mamotte 運営者 理学療法士 平林

※ 編集後記 ※
mamotte運営者 理学療法士平林です。
椎間板ヘルニアになると、痛みやしびれに苦しむ方は多いと思います。
辛いですよね。
椎間板ヘルニアは、長年にわたり積み重なった腰への負担によって発症してしまう事も少なくありません。
悪い姿勢が癖であれば、それが原因でヘルニアになってしまう可能性も非常に多いのです。
今回、椎間板ヘルニアとしびれについてをテーマに記事にさせていただきました。
痛みは比較的治る事も予想できる症状なのですが、しびれに関しては、治るかどうかわからないのです。
なので、しびれを少しでも感じた事がある場合は、早めに対処しましょう。
という事を伝えたいのです。そして、しびれを感じた際には、諦めず治す気持ちを持ちつづける。
これを意識できたら良いと思うわけです。
あなたの椎間板ヘルニアによるしびれが改善する事を心から願っております。
この記事があなたの役に立てばうれしく思います。


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こんにちは。
mamotteライターで理学療法士のイワモトです。
椎間板ヘルニアでよくみられる症状の一つとして、手や足のしびれがあります。
ヘルニアは神経に影響を与えるので、しびれが起きる場合があるのは理解できるでしょう。
で、首の椎間板ヘルニアだと、手や腕にしびれや痛みが生じて。
腰の椎間板ヘルニアだと、腰から足にかけてしびれや痛みを起こす場合が多いのです。
きっと、あなたも腕や手のしびれで辛かったり、腰から足にかけてのしびれで苦しんだ経験があるのではないでしょうか。
ヘルニアと診断された人であれば、しびれか痛みで辛い思いをした事がある人が多いと思います。
そのような中で、今回は、【椎間板ヘルニアとしびれ】というテーマで話していきます。
この記事を読めば
といった2点のメリットがあります。
また、椎間板ヘルニアでしびれが生じる理由やしびれをどのように克服しているのか?
という実際の体験談も紹介したいと思います。
きっと、椎間板ヘルニアと診断されて、しびれに困っているあなたの役に立つ内容のはずです。
この記事を読む事で、しびれは改善できるんだなぁと少しでも感じていただけたら幸いです。
それでは、本日もよろしくお願いいたします。