
mamotteライターで理学療法士のイワモトです。
今日は、坐骨神経痛を自宅で治す方法について話していきます。
腰から足にかけての痛みやしびれが起こる坐骨神経痛は、主に腰の疾患が原因で生じる病状です。
治療が必要ですが、忙しくて通院の時間も確保できない。
そういう方も多いのではないでしょうか?
そんな時に、自分でできる治療法があれば嬉しいですよね。
そこで、今回は、自宅で自分でできる治療法について紹介します。
坐骨神経痛で、通院できない・したくないというあなたの力になれれば幸いです。
内容は絶対ではありませんが、国家資格を取得しており。
学んできた経験があります。
ですので、信憑性や信頼性は間違いない部分もあります。
しかし、個人的な意見や見解もあるので、解釈は人それぞれです。
共感する部分は、共感して頂き、納得できる内容は納得して頂けたら嬉しいです。
ですので、この記事の内容が絶対正しい。
とは思わずに、リハビリテーションの専門家の意見や見解である。
というように捉えてほしいと思います。
この記事があなたの参考になれば嬉しいです。
では、宜しくお願いいたします。
目次
1 坐骨神経痛を自宅で治せる1つの治療法を紹介する

坐骨神経痛とは下肢に生じる痛みやしびれの事を総称して呼んでいます。
つまり、坐骨神経痛は、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなど、足に症状が出てしまう全ての病状において、生じる可能性がある。
という事です。
その中で、今回は唯一効果的だと思う治療法について紹介したいと思います。
マッケンジー法という治療方法が圧倒的に効果がある
マッケンジー法は、ニュージーランドの理学療法士ロビン・マッケンジー氏が1950年代に考案した手法です。
現代でも世界的に広く用いられている手法で、腰の治療の代名詞的なものとなっています。
マッケンジー法は検査と施術を含むトータルなもので、また腰だけでなく首や手足などにもアプローチすることのできる健康回復のための自己管理方法です。
腰に対するマッケンジー法の代表的なものは、腰部の伸展運動(腰を反らせるストレッチや運動)です。
マッケンジー法が提唱される以前は、腰が痛い時に、腰を反らせるなんていう事は危険だ!!
と言われていました。
しかし、マッケンジー法では積極的に伸展運動(腰を後ろに反らせる運動)を取り入れて、症状を改善させることに成功しました。

良い姿勢・悪い姿勢のイメージ
正常な腰椎部分は弓なりS字のようになっていますが(生理的前弯)、姿勢の悪化で前弯が少なくなることがあります。(S字からCの文字のように体が丸まってしまうのです。)
その中で、Cの文字のように、姿勢が悪くなってしまうと、重いものを担いで、椎間板の前側に大きな力がかかりやすく、押しつぶされた状態になることがあります。
このように、腰椎の前弯が少なくなることに加えて物理的な負担が大きくなると、椎間板には大きな圧力がかかって、椎間板内部にある髄核(ずいかく)が後方へ移動してしまいます。
これが椎間板ヘルニアの始まりです。
マッケンジー法による腰を後ろに反らす運動は、正常な腰椎の前彎(理想的な姿勢)を取り戻し、後方へ移動した髄核を押し戻すという理にかなったものとなっています。
もちろん治療法に完全なものはなく、すべての椎間板ヘルニアや坐骨神経痛に効くというわけではありません。
しかし、高い確率で効果を発揮する可能性があると言えます。
マッケンジー法以外にも、治療法は沢山ある。効果は人それぞれ。
マッケンジー法以外にも治療法はあります。
腰痛や坐骨神経痛に対する手技や体操など、多くの方法が考案されています。
しかし、マッケンジー法ほどの歴史と実績がないものが多く、その効果について研究(検証)されていないものも少なくありません。
また、名称は異なっていても、原理はマッケンジー法の応用である場合もあって、何らかの形でマッケンジー法が基本になっている場合もあるのです。
さらに、マッケンジー法は評価(検査)そのものが治療にもなるので、優れた治療法であるともいえます。
マッケンジー法以外にも治療法はありますが、その他の治療法に比較して治療実績も豊富で、信頼性の高い方法であると考えられます。
結論:まずは、マッケンジー法を試してほしい
つまり、ここでお伝えしたい事は、マッケンジー法を試してほしい。
という事です。
マッケンジー法は歴史と実績のある方法ですので、坐骨神経痛治療の第一候補と考えても良いと思うのです。
評価をもとに、適切な運動が行われれば、改善の効果を期待することができます。
マッケンジー法によって、坐骨神経痛の症状が無くなりました。
という方は、多くいます。
勿論、すべての坐骨神経痛の改善に効果が保証されているわけではありませんが。
検証効果は非常に高い治療法である。
と言えるでしょう。
また当然、専門の医師による正確な診断をもとに行われる必要はあります。
例えば脊柱管狭窄症による坐骨神経痛に対して、やみくもに腰椎の伸展運動(腰を後ろに反らす運動)を行うことは逆効果になることもあるでしょう。
マッケンジー法は腰部の伸展運動(腰を反らせる運動)だけではなく、屈曲・側屈、回旋方向(腰を曲げる・捻る・横に曲げる)の運動を採用することもあります。
腰部の状態に応じたエクササイズの選定が重要ということになります。
したがって、正しいマッケンジー法を行う場合は、研修をうけたセラピストから指導を受けるのが一番です。
腰の状態、症状を評価し、適切な運動を選定しますので、安全で効果の高いエクササイズを行うことができるでしょう。
一般的に良く知られているのは腹ばいの姿勢から始める体操です。
腹ばいの姿勢を5分間行うことから始め、肘立て位5分保持に進み、最後に腕立て伏せの要領で肘を伸ばした姿勢まで背中を反らせます(腹ばい・腕立て位を腕立て伏せの要領で10回繰り返す)。

※ 反らす範囲は無理をしないでください
ただし、これは一例であって、その人に合ったエクササイズを選定して行う必要がありますので注意が必要です。
参考程度にしていただけたらと思います。
2 坐骨神経痛は諦めなければ治る可能性は高い。という話

ここでは、どんな治療法でも治る可能性はあるよ。
という話をしたいと思います。
あなたに適した治療法であるのかどうかは、試してみないとわからない
まず、どんな治療法でも、あなたに適している可能性はあります。
というのも、試してみないとわからないからです。
これは当たり前の事であり。
実際にこの思考をもって、治療に取り組んでほしいと思っています。
治療をする前から、あなたの症状を100%治します。
なんていう治療法は存在しません。(これは個人的な考えですが・・・)
なので、治療を試してみないとあなたに適しているのかどうか?
というのはわからない。
という事です。
その中で、マッケンジー法は優れた治療法であり。
治療効果も高く、治療実績もあるので、個人的におススメしたい方法である。
というだけです。
是非、試してみてほしいです。
治療効果の判定の目安は半年にしよう
では、治療効果を判定する期間はどのくらいが良いでしょうか?
という事で、「半年、6か月」が良いでしょう。
これは、どんな治療法でも6カ月は試してみたらいいのではないか。って事です。
というのも、治療効果をすぐに感じる人と緩やかに感じる人にわかれるからです。
これは、どんな治療法においても言える事です。
マッケンジー法など治療を開始すると、すぐに効果を感じることができる場合もありますが、すぐに治療効果を感じない人もいます。
この場合は、緩やかに改善していく傾向だと捉え、時間をかけて、フォローしていく形になります。
この時に、6か月かけても、症状が変わる要素が見当たらない、感じない。
といった場合には、今回の治療法はあなたに適していなかった。
という事が言えると思うのです。
つまり、6か月を目安にして、治療を行う事で、あなたに適した治療法であるのかどうか?
を判断できる。
と伝えたいのです。
判断が難しいのは、よくも悪くもならない場合です。
他の方法に切り替えて、より効果のある方法を見つけるという方針もありますが、そのまま同じ治療を継続するという場合もあるでしょう。
そのまま治療を継続する場合の目安は半年と考えておけばよいでしょう。
わずかずつでも症状が改善している場合は、半年程度で症状が改善してしまう可能性もあります。
ただし、少しずつ悪化する場合は3か月程度で手術の検討が必要な場合もあるかもしれません。
3 治療者の言葉は半分だけ信じるくらいが丁度よい

治療者と患者の間は信頼関係で結ばれるのが理想です。
そのような関係が構築されれば、お互いが発する言葉もお互いに信用できるようになります。
ここで「半分だけ信じる…」といっているのは、治療者を信用するなと言っているわけではありません。
治療は不確定な要素が多く、100%というものがありません。
治療者が知識や経験をもとに見立てても、その通りにならないこともあります。
「これは保存療法では無理かもしれません」と言われた場合でも、結果的には保存療法で良くなったということもあるでしょう。
まず、治療者の言葉は客観的に受け入れて、一喜一憂しないようにしてほしいのです。
説明に納得できないという気持ちが強ければセカンドオピニオンを得ることだってできます。
はっきりと納得していない部分まで信じてしまわないように注意するのがいいでしょう。

※ 理学療法士 イワモトの意見・想い ※
腰痛や坐骨神経痛などで病院以外の治療を選択される方は多いのではないでしょうか?
若い方でも腰痛で整体に通っている、ということを耳にすることがあります。
整体やカイロプラクティックなどは人気の治療法のようです。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、整体やカイロプラクティックには、日本における法的な資格がありません。
極端な話、誰でも開業することができます。
このような現実があってか、施術中の事故が発生しています。
もちろん整体やカイロプラクティックの治療者の多くは、教育や訓練を受けていますので、そのような知識と経験を持つ施術者は事故を起こすことは少ないでしょう。
しかし教育も訓練も十分に受けていない場合、知識や経験不足から重大な事故を起こすことがあると考えられます。
そもそも医療(医業)と医業類似行為には規定があります。
国家資格を持たずに人体に危険を及ぼす施術を行う医業類似行為は、禁止処罰の対象になっています。
例えば厚生労働省の指針においても、椎間板ヘルニアなどの診断がついている場合には、カイロプラクティックは不適とされています。
このように、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの疾患が原因で坐骨神経痛を生じている場合は、治療を受ける場所には注意が必要ということが言えるでしょう。
間違っても「ボキボキ」と背骨をひねる施術を受けないようにご注意ください。
4 まとめ
なかなか治りにくいこともある坐骨神経痛ですが、手術を行わずに、自宅で治療できる場合はあるのです。
その代表的なものがマッケンジー法です。
マッケンジー法の歴史は長く、豊富な実績もあり。
治療効果も高く、著明な改善結果が得られることもあります。
このマッケンジー法は腰を反らせる伸展の運動が代表的ですが、腰の状態に応じて運動方向を決定して行います。
なので、マッケンジー法を行うに当たっては、できれば専門のセラピストから評価指導を受け、正しい方法で家庭でのエクササイズを行うことが望ましいと言えるでしょう。
自分で行う際は、症状の悪化に注意しながら行いましょう。
下肢の方の痛みやしびれが増強する運動は禁忌ですので、自己管理をしっかりと行いながら実施するようにしてください。
まずは正確な状態を知るためにも専門の医師による診察を受けることをおすすめします。
という事で、今回も最後までありがとうございました。
執筆:mamotteライター 理学療法士 イワモト
追記・編集:運営者 理学療法士 平林

坐骨神経痛は自宅で自分で治す事もできる。
と言えます。
もちろん、すべての人が治せる。
というわけではありませんが。
大多数の人は、自分で自宅で治す事ができるのではないでしょうか。
と思っていますし、実際に私も理学療法士として、指導してきた経験から実感しております。
そのためのマッケンジー法だと思っています。
マッケンジー法は患者さんの教育を中心にしており。
如何に患者さんご自身で自分の体をケア、治療・予防に努める事ができるのか?
という部分に重きを置いている治療法です。
なので、治療者に頼るだけではなく、自分の体は自分で守りましょう。
という方針があると言えます。
その自分の体を自分で守る方法を学ぶ手段として、マッケンジー法が優れている。
という話であり。
つまり、自分自身が頑張れば、あなたの症状も消える可能性はあるよ。
ということでもあります。
まとめて、何を言いたいのかというと、
マッケンジー法という治療法で、坐骨神経痛は治す事ができる!可能性が高いよ。(断言ができないのが、悲しいですが、あくまでも可能性が高い。と思ってほしいです)
という事を知って頂きたい。
このような想いでございます。
あ、最後に参考として、マッケンジー法の治療の流れをイラストで紹介しておきますね。
参考によろしくお願いいたします。

では、本日も最後までありがとうございました。
坐骨神経痛の治し方(治療方法)をまとめています。
投薬、リハビリ、手術など。一般的な事を中心に述べています。


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ありがとうございました。
適切なアドバイス本当にありがとうございました。参考にさせていただきます。
猪瀬様
コメントありがとうございます。
今回のお話が猪瀬様のお役に立てたら幸いです。
私自身が、マッケンジー法の認定資格者であるが故に、今回の内容をお話させていただきました。
全てが正しいわけではありませんが、マッケンジー法の有効性を確かめて欲しいなと思います。
mamotteの記事が今後もお役に立てば嬉しく思います。
では、宜しくお願いいたします。